2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧
平林万紀彦 痛みの不快感を緩和させる脳へのアプローチ 脊髄外科 2016;30(3):293-295 痛みは、知覚的、感情的、また認知的に脳で統合され、それらは相互に作用し、われわれは痛みを常に内的に体験する 慢性痛に苦悩する患者は、痛み近くの増強だけでなく、痛…
村松公美子 身体症状症および関連症候群の認知行動療法 心身医 2019;59(6):544−553 DSM-5における身体症状症 身体症状の原因を強調することは抑え、症状の結果を重視する 身体医学的に説明ができないことが、過度に強調されると、おそらく、患者自身の身体症…
是枝明宏、中川敦夫 10.F4:身体表現性障害の評価法 臨床精神医学 2015;44増刊号;436-444 DSM-5 身体症状症の診断に際し、身体症状に対する過剰な考えや感情・行動があることを診断基準とした。一方で症状を身体医学的な説明ができるかどうかは問われず、むし…
ALSおよびsplit handについて #1より 上肢発症型 4割 橈側優位の指の筋力低下 短母指外転筋(正中神経傷害でもある)の感覚障害を伴わない傷害に第ー背側骨間筋(示指の外転)傷害をともなう場合はALSの可能性疑う 第一背側骨間筋、小指外転筋 C8,尺骨神経…
山崎知克 心の問題に関連する痛みの対処法 チャイルドヘルス 2015;18(8):594-597 総論的になりますが、身体症状症による痛みの対応方法としては症状の背景につらさや悩みがあること、つまり心身相関の存在を念頭におきます。そして可能であれば子どもの気持…
新里和弘 高齢期のいわゆる心因性疾患とその対応;各課での対応 精神科医の立場から 老年精神医学雑誌 2016;27(10):1092-1097 人は晩年になると「自らの道の果てに死を見る」(ボーヴォワール)。野心や情念は薄れるが、経済的自立がなされ健康が維持されて…
左貫一成、山本晴義 身体表現性障害(身体症状症および関連症候群) 臨床と研究 2016;93(5):626-632 DSM-III 身体表現性障害 somatofrom disorder DSM-V 身体症状症および関連症候群 somatic symptom disorder and related disorders 身体症状性は、従来のDS…
木村宏之 高齢者の心因 神経症から身体症状症(DSM-5)へ 老年精神医学雑誌 2016;27(10):1037-1045 医療者が説明する「心因」は具体的に想定されたり、対策が講じられたりすることは少なく、「よくわからない患者」というレッテル貼りにつながりかねない 歴史…
近藤真前 身体症状症の対人関係療法における心理教育 心身医 2016;56:1187-1191 対人関係療法 IPT IPTは精神疾患の発症・維持には遺伝的・環境的要因などの他因子が関連するとの立場をとるが、そのうち対人関係に注目する 特に配偶者や親、恋人といった重要…
木村元紀、小林未果、松島英介 疼痛に対するリエゾンサービス 臨床精神医学 2017;46(19)43-47 疼痛性障害 身体に異常があるということにとらわれるために、身体科をはじめに受診し、疼痛の原因検索を求める。しかし、検査ではほとんど異常がみつからず、対症…
稲村圭亮 身体表現性障害における洞察 ー疾患モデルからの解釈 臨床精神医学 2017;46(12):1533-1538 転換症状(ヒステリー) 不定愁訴の背景には、さまざまな心理機制が働くとされており、たとえば、疾病利得的な色彩が強く、失立・失歩などの随意運動障害を…
松永寿人 身体表現性障害(身体症状症)におけるこだわり 臨床精神医学 2017;46(8):1001-1007 DSMーIVまでの身体表現性障害カテゴリーは、身体に関する症状が主訴となるものを漠然とまとめたものとなっており、この妥当性を疑問視する意見も少なくなかった D…
和田良久 DSM-5からみる身体症状症 精神科臨床 Legato 2017;3(3):146-149 身体症状症 従来の身体化障害、鑑別不能の身体表現性障害、疼痛性障害、心気症の一部を含んだ診断 身体症状の存在、身体症状に伴う過度な思考・感情・行動、6ヶ月以上の持続 診断に…
仙波純一 身体表現性障害(身体症状症) 薬局 2018;69(9):2849-2853 身体表現性障害とは、身体のさまざまな不調を訴え、医療者が異常はないと説明しても納得せず症状を訴え続ける人たちをいう 身体表現性障害おn治療では、身体と精神の両面からアプローチが…
木村宏之 高齢者の身体症状症 日本臨床 2018;76(suppl 7):89-93 診断 A 中心的な概念 1つまたはそれ以上の、苦痛を伴う、または日常生活に意味のある混乱を引き起こす身体症状 B 疾患の特徴 身体症状、またはそれに伴う健康への懸念に関連した過度な思考、…
鋪野紀好、生坂政臣 第3回身体症状症患者を理解する レジデントノート 2018;19(18):3236-3244 患者は、”病者”としての社会的責務から免除されますが、その条件となる病院への通院を続けた結果として医師への依存性が強まり、自ら治ろうとする努力を破棄して…
新里和弘 高齢者の身体症状症とその鑑別 Geriat Med 2019;57(3):223-226 身体に不調が生じた際に、「もう年だから(仕方ない)」と受け入れることができる高齢者と、頑なに不調を訴え続ける高齢者がある。後者は度が過ぎると精神科の病名がつくことになる。従…
水野泰行 心療内科における身体症状の位置づけ 心身医 2019;59:539-543 患者は多次元のコミュニケーションを取ることが多く、表面的な要望だけでなく深層のニーズにも応えなけれが治療関係の構築は困難である。医師には過剰な訴えや要求をする患者に陰性感情…
稲村圭亮 老年期の身体症状症および関連症候群の臨床 老年精神医学雑誌 2019;30(4):386-392 神経症という言葉は、操作的診断基準であるDSM-IIIの登場に伴い削除され、これらの疾患群は身体表現性障害として分類されるようになった DSM-5(2013)nおいては、そ…
中尾睦宏 身体症状症とうつ病 Depression Journal 2019;7(2):22-23 うつ病 HPA系が亢進してコルチゾール濃度上昇 身体症状症 副腎皮質からのコルチゾール分泌むしろ低下 うつ病 CRP上昇 身体症状症 正常範囲(T細胞・B細胞・NK細胞など免疫反応がうつ病と異な…
吉原一文、須藤信行 身体症状症 日本内科学会雑誌 2018;107(8):1558-1564 身体表現性障害とは、「さまざまな苦痛を伴う身体症状が長期に持続し、適切な検査を行っても身体症状を医学的に説明できる異常が認められない疾患」であり、DSM-3(1980)によって初め…
杉浦健之、太田晴子、藤澤瞳、酒井三枝、近藤真前 身体症状症の連携・集学的治療 精神科 2020;62(12):1641-1649 DSM-5において新しく定義された身体症状症(somatic symptom disorder;SSD)は、苦痛によって生活障害を来すような身体症状とその症状に関する不…
武藤崇 なぜACTは身体症状症の改善に有効であり得るのか? 精神科 2020;62(12):1633-39 身体症状症とは「身体症状に関連した過度な思考、感情、または行動に関連があり、その苦痛を伴う身体症状が長期に維持する疾患」である。つまり、身体症状性は、身体症…
清水栄司 身体症状症の認知行動療法 精神科 2020;62(12):1623-1632 身体症状症による日常生活への支障の改善を治療の目標とする 慢性的な身体症状による破局的な認知に伴う注意、感情、行動の悪循環へ焦点化する 注意のバイアスに気づき、安全行動をやめて、…
名越泰秀 身体症状症への薬物療法の進歩と課題 精神科 2020;62(12):1613-1621 薬物療法を目的とした場合、SSDの病態を強迫、不安・恐怖、怒りの3つの分類するのが実用的である SSDによる疼痛には、神経障害性疼痛や中枢性感作による疼痛へのNA系の薬剤の有…
都留京子、稲村圭亮 老年期における身体症状症 精神科 2020;62(129*1605-1611 身体症状症においてみられる身体愁訴の背景にはさまざまな心理機制が働くとされている 代表的なものが、転換症状(ヒツテリー)、身体化、心気症状 転換症状は疾病利得的な側面が…
上野大介 内受容感覚の予測的処理から理解する身体症状症 精神医学 2020;62(12):1597-1600(ここ数年の文献で一番興味深かった by ucymtr) 本稿では、内受容感覚の脳神経基盤に関する知見を紹介し、身体症状症の病態が内受容感覚の予測的処理に基づく予測誤…
ニューロイメージングと身体症状症 精神医学 2020;62(12):1587-1596 身体症状症ではこれまでの脳画像研究から、体性感覚野のような痛みの感覚に関連のある脳領域というよりも、前頭前皮質、島皮質、前帯状皮質、扁桃体、海馬、大脳基底核といった感情、認知…