水村和枝
遅発性筋痛 ミステリアスに運動から痛覚過敏まで一日程度の潜時がある。このミステリーをなんとか解けないかと思った 遅発性筋痛 COX-1阻害剤は無効。 COX-2阻害剤は運動前に投与すれば遅発性筋痛発生そのものを抑制した。しかし、痛くなってから投与したの…
筋が伸張を受けながら収縮する伸張性収縮が、遅発性筋痛を生じることが知られている 遅発性筋痛の発生機構 乳酸説、筋スパスム説、結合織損傷説、筋損傷説、炎症説、酵素流出説などの仮説が唱えられている 痛みのある時期に乳酸値は高くなく、これは遅発性の…
筋・筋膜性疼痛の特徴 遠隔組織へ関連痛が生じることがある 自発痛よりも痛覚過敏(圧痛、運動時痛)が多い 運動機能への影響 遅発性筋痛症をとっても、それが筋由来なのか、筋膜由来なのか判然としない ヒトをつかった実験では筋膜のほうがより大きく関与し…
痛み受容器の遠心作用 痛み受容器が他の神経と異なるのは、受け取った情報を中枢へ伝える働きの他に、終末にサブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)で代表される神経ペプチドを含有し、神経活動に伴ってそれらを分泌し、血管拡張、血管漏出(…
痛みの定義 組織の実際のまたはおこりうる損傷に伴うか、あるいはこのような組織損傷に関連して記述される不快な感覚的、情動的な経験 単に感覚の問題でなく、情動とも結びついた複雑なものである 痛み受容器 高閾値機械受容器/A線維機械熱侵害受容器I型 鋭…
神経損傷モデルとその疼痛に対する交感神経関与の大小 坐骨神経絞扼モデル(CCIモデル) 1988 Bennett 坐骨神経部分切断モデル 1990 Seltzer 脊髄神経結紮モデル 1992 Chung 神経損傷モデルにおける交感神経活動と感覚神経の関わり方 神経損傷後の交感神経依存…
遅発性筋痛の発生機構については、乳酸説、筋スパスム説、結合組織説、筋損傷説、炎症説、酵素流出説、活性酸素などによる障害説などの仮説が唱えられてきており、現在広く流布しているのは、筋損傷―炎症説である。 遅発性筋痛では痛覚過敏になっていること…
遅発性筋痛は筋細径線維受容器(C fiber)の機械過敏性の亢進の結果生じていると考えられる 一体何が、筋の痛み受容器の感作するのか 著者らはブラジキニンに注目 ブラジキニンは遅発性筋痛のトリガーとなるが、遅発性筋痛の維持(つまり筋細径線維受容器の感…
筋性疼痛の特徴は、圧痛、運動時痛などの機械痛覚過敏が主体で、また圧痛のある部分を圧すと遠隔部に放散することである 筋性疼痛の研究に用いられてきた動物モデルは、炎症モデルか,酸の筋注による持続性の痛覚過敏である。しかし、多くの筋性疼痛状態では…
筋性疼痛の神経機構についての研究は少なく、痛み治療法とも評価すらきちんとしているとはいえない 筋性疼痛評価の問題点 Fisherの疼痛計 筋だけでなく皮膚にも痛みを誘発する可能性があるうえ、疾患部位の組織の形状により圧力の伝わり方に差が生じ、閾値の…
筋性疼痛は運動時痛や圧痛などの機械痛覚過敏が特徴的であり、痛みを訴える筋の中にしばしば硬結があり、そこに圧痛点がみられることも多く、その圧迫により放散痛が生じなど、皮膚痛とはことなった様相を呈する 不慣れな運動のあとに生じる遅発性筋痛 伸張…
筋肉痛に応じる脳部位についての報告 筋痛み刺激に応じる脳部位と皮膚痛み刺激に応じる部位は類似している 皮膚痛、筋痛で脳血流の増加が見られた部位 反対側の二次体性感覚野、下頭頂小葉、前部島皮質、視床および同側の小脳 前部帯状回 痛みに対する感情的…