半場道子

半場道子 機能的脳画像からみた慢性疼痛 ペインクリニック 34(8);1100-1109

痛みの要素 感覚・弁別感 sensory/discriminative 情動・動機的 affective/motivational 認知・評価的 cognitive/evalative 慢性腰痛における侵害受容は健常者とかわらない 慢性腰痛では、offset時の賦活部位が健常者と大きく異なる 健常者の場合は、…

半場道子 慢性疼痛と脳 連載第5回 Practice of Pain management 2011;2(4):246-256

扁桃体(amygdale) 不快、恐怖、不安、怒りなど、負の情動の発現に中心的な役割をしている 系統発生的に古い皮質内側核と中心核、比較的新しい基底外側複合体に大別される 生きる為に必要な原始感覚(嗅覚、侵害情報、触覚、内臓感覚、視覚、体温感覚、味覚…

半場道子 慢性疼痛と脳 連載第4回 Practice of pain management 2011;2(3):176-182

「希望すること」、「きっと快くなると期待すること」が脳活動を刺激し、いかに生命機能を一変させるか、その機序の一端がみえてきた placebo鎮痛のメカニズムの中心となるのは、mesolimbic dopamine systemとopioid system 右の側坐核(rNAc)におけるdopamin…

半場道子 脳からみた慢性疼痛 脊椎脊髄 2011;24(5):565-569

本稿では、1末梢組織の傷口はすでに治癒しており、器質的に痛みの源や原因の特定が不可能で、消炎鎮痛薬、神経ブロックなどの除痛治療も十分に行ったにもかかわらず痛みが長期に続いている、2食欲や意欲の低下、睡眠障害があり、痛みへの不安や恐怖感、イ…

半場道子 慢性疼痛と辺縁系 新薬と臨床 2010;59:S11-S20

集眉の問題は、不安、悲嘆、恐怖、ストレスなどが慢性疼痛にどのような影響を及ぼすのか、回復に至る道順はなにかを探ることである あらためて慢性疼痛の病像を整理すると 末梢組織の障害が完全に治癒しているにもかかわらず、なお続く痛みであり、器質的に…

半場道子 慢性疼痛の性差  Modern physician 2002;22(10):1245-1248

総体的に女性は男性に比して、より苛酷な痛みを、より長く、より頻回に経験しており、痛みが原因で社会活動に支障をきたしている例が多い 外傷などによって強い痛みが反復持続して加わった場合は、痛覚受容細胞に特徴的な現象、central sensitizationが起き…