10.F4:身体表現性障害の評価法

是枝明宏、中川敦夫 10.F4:身体表現性障害の評価法 臨床精神医学 2015;44増刊号;436-444

  • DSM-5 身体症状症の診断に際し、身体症状に対する過剰な考えや感情・行動があることを診断基準とした。一方で症状を身体医学的な説明ができるかどうかは問われず、むしろ身体症状が併存することも許されるようになった
  • 病気不安症はもとの心気症だが、実際に身体症状を本人が訴える場合にはDSM-5では身体症状症にまとめられることになった。つまり病気不安症は、自分が病気なのではという不安はあるものの、身体症状自体はないか極軽度な場合のみの診断となっている
  • 転換障害も以前は心理学的要因が基準に含まれていたが、DSM-5からなくなり、心理的要因の評価は重要とはされながらも診断に必須とはされなくなった。さらに症状を意図的に算出しているかどうかすら診断基準として問わなくなった
  • 様々な評価法
  • 身体症状症 
    • PHQ-15 (大うつ性障害はPHQ-9)、SSS-8(somatic symptom scale-8),
    • 構造化面接法 MINI, SCID
    • ICD-10に準拠したSDS,SDSC,SSD
  • 身体表現性障害
    • 重症度 CGI-SD,SOMS-7, SSS
  • 心気症
    • HAI
  • 転換性障害
    • 患者の注意の向け方によって症状が変動しやすい特徴あり
    • 自分自身の精神科的な問題への自覚が少ない
    • 患者はしばしば症状が重篤であるにもかかわらず本人自身は関心があまりなくケロットしている(美しき無関心 la belle indifference)ー転換性障害には特異的でない
    • 二次疾病利得も評価が難しい上に特異的とはいえず、診断根拠とすべきでない
    • MMPIはL尺度やF尺度