2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ASIN:4771902240 p311 心理学的療法 認知行動療法 行動理論によれば、行動は学習されるものであり、不適応行動も誤った学習か、学習の不足であると考えられている Fordyce 慢性疼痛患者が痛みをうったえたり、苦しそうな表情をしたり、足をひきずって歩いた…

ASIN:4771902240 p48 非癌性疼痛 治療の原則は痛みとともに生きてゆくことを援助することである p50 痛みは最終的には情動を伴う感覚であるので心の関与しない痛みというものはありえない p66 林は急性疼痛を「疼痛システムが駆動し始めるときの痛み」、慢性…

ASIN:4771902240 p38 痛みの心理反応 痛みなどの不快刺激に曝されると、人間は精神、身体、行動のいづれかの領域で反応する。反応がどの領域に現れるかは個人差があり、また、反応領域は一つとは限らず、複数の領域に現れることも多い 精神面での反応 不安、…

痛みの診療

痛みの診療作者: 柴田政彦,真下節,吉矢生人出版社/メーカー: 克誠堂出版発売日: 2000/07メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る p5 慢性疼痛は痛みばかりでなく、それに伴うさまざまな症状や訴えをすべて含めた一つの疾患であると…

立位歩行が可能になった慢性疼痛をもった身体表現性障害(転換性障害

大森英哉 立位歩行が可能になった慢性疼痛をもった身体表現性障害(転換性障害)患者は何をおもったか 心療内科 2008;12(5):412-415 慢性疼痛は主観的な要素が大きく介在する病態であるため、生理的病因のみならずそれに伴う、心理的、行動的、社会的因子を…

笠原諭、増子博文、丹羽真一 整形外科とのリエゾン精神医学 −慢性疼痛と発達障害 心療内科 2008;12(5):422-429

リエゾン治療をおこなった身体表現性障害22症例のうち、11症例に発達障害の併存が認められた 神経学的に説明が困難な慢性疼痛には、発達障害の問題が併存している可能性が高いと考えられる 発達障害とは、DSM-IV診断では、PDD(pervasive developmental disor…

川田浩、細井昌子 痛みの不安とそのマネジメント 臨床精神医学 2010;39(4)457-46

不快な体験である痛みは、感覚の次元と情動の次元が混合しており、総体として言語的に主観的に認知される苦悩体験であることが重要であり、QOLを著しく損なうものである。 脅威を感じるような状況で、「戦いか逃避か」まだ判然としない状態が、不安状態であ…

中井吉英、竹林直紀、町田英世 心理面からの痛みの治療 メンタルケア 1997;2:58-64

慢性疼痛患者の神経症的傾向は、疼痛が長期におよんだために生じた心的特性を示しているものと考えられる 慢性疼痛に対する心理的アプローチ 学習理論に基づいた行動療法、認知療法、認知行動療法、家族療法、バイオフィードバック法 急性疼痛に対する理論や…

痛みのメカニズムとその治療

福井弥己郎 痛みのメカニズムとその治療 メンタルケア 1997;2:46-56 ゲートコントロールセオリー gate control theory 痛みが伝わるとき脊髄後角に門(ゲート)があって痛みを調節している ゲートの開け閉めには、自律神経、(社会的、家庭的)環境、性格、…

痛みへのチームアプローチ メディカルソーシャルワーカーの役割

田村里子 痛みへのチームアプローチ メディカルソーシャルワーカーの役割 メンタルケア 1997;2:20-27 がん患者のトータルペイン 身体的痛み、心理的痛み、社会的痛み、スピリチュアルペイン 不安や恐怖の思いは、直接的に言葉として表出されるものよりも、内…

がん性疼痛の治療とペインクリニック

山室誠 がん性疼痛の治療とペインクリニック メンタルケア 1997;2:157-165 がん性疼痛はいくら経過が長くても慢性痛ではなく、急性痛の継続そして反復です。 入浴(温暖)によって和らぐ痛み 神経破壊薬による交感神経ブロックの良い適応 体動時痛 鎮痛薬、…

柴田政彦 慢性疼痛の治療をとおして メンタルケア 1997;2:152-156

問診 痛みがおこってからの経過を詳しく聞き、痛みの性質、起こり方、頻度、どの程度生活に支障があるのか、睡眠は妨げられているか、緩和因子、増強因子、治療歴 生育歴や現在の家族構成や関係 手術に引き続いておこった急性膵炎の痛みがきっかけにはなって…

第40回脊椎脊髄病学会抄録より

第40回脊椎脊髄病学会抄録より J Spine Res 2011;2(3)S603 下和弘ら 過去の痛み経験が慢性腰痛へ及ぼす影響 牛田先生のグループ 慢性腰痛において、過去の経験や心理的要素が腰痛に及ぼす影響を検討するため、「中腰姿勢で荷物を持つ」写真を提示したとき…

痛みに対する心理療法 ナラティヴ・セラピー

町田英世、吉川悟、中井吉英 痛みに対する心理療法 ナラティヴ・セラピー 痛みと臨床 2005:;5:312-317 抽象的な「痛み」といった訴えで成り立つ疼痛疾患は多面的・総合的にとらえる必要性が高く、ナラティヴ・セラピーの立場に学ぶべきところは大きいと思わ…

家族療法―システムズアプローチ

町田英世、所明宏、中井吉英 家族療法―システムズアプローチ 痛みと臨床 2001;1:311-316 慢性疼痛はミクロからマクロ単位のさまざまな因子による相互作用を受ける病態だが、とくに普段から属する家族内の交流によって、疼痛行動が影響されやすいといえる シ…

痛みに対する心理療法2 家族療法

早川洋 痛みに対する心理療法2 家族療法 痛みと臨床 2005;5:205-210 小宮山 慢性疼痛の心理的・精神的機制からの分類 精神性理学的疼痛、うつ病型疼痛、回避学習型疼痛、オペラント型疼痛、思考障害型疼痛 オペラント型疼痛は、疼痛行動の出現に伴って患者…

山下真、細井昌子、嶋本正弥、野村幸伸、小幡哲嗣、富岡光直、久保千春 強い医療不信を示した難治性疼痛障害に、老年期孤独感を対象とした家族療法が奏功した症例 慢性疼痛 2008;27:93-98

症例 痛みの破局化が著明で、TAS-20では外的思考が高く失感情傾向が認められた 入院一ヵ月後、自分の家族に対する思いが痛みに関係しているかもしれないと主治医に語りだした 患者は家庭で強い孤独感を抱いていたことが明らかになった 家族療法を導入して患…