2009-01-01から1年間の記事一覧

痛みの臨床 18,19

坂井文彦 痛みの臨床18 頭痛患者の診断とその対処法 日医雑誌 2009;138(10):2078-2079 一次性頭痛(慢性頭痛あるいは機能性頭痛)(片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛)、二次性頭痛 片頭痛 片側がおおい、発作的に月に2,3度、随伴症状として悪心、嘔吐、光音…

chrome for mac & extension

設定メモ google chrome for macでextensionを使うには 参考 #1 http://d.hatena.ne.jp/mikannibal/20091209/1260322289 #2 http://grack.com/blog/2009/12/08/re-enable-install-button-for-mac-chrome-extensions/ へいってEnable Extension Installという…

慢性痛における扁桃体シナプス伝達の可塑性変化

加藤総夫 慢性痛における扁桃体シナプス伝達の可塑性変化 医学のあゆみ 2007;223(9):706-712 痛みはおそらく、個体に生じている有害事象を感知する警告系として進化したものであり、その警告としての働きは、痛みによって不可避的に誘発される負の情動によっ…

住谷昌彦、柴田政彦、眞下節 ヒト神経因性疼痛とは LiSA 2006;13(9):854-856

神経因性疼痛のうち求心路遮断性疼痛は、体性感覚伝達経路の中断、すなわり侵害刺激が伝達されていないにも関わらず痛みを知覚する病態であり、この体性感覚入力が途絶えるという異常な身体感覚経験が神経因性疼痛の発症機序の一つではないか、と筆者は考え…

住谷昌彦、宮内哲、山田芳嗣、眞下節 幻肢痛の脳内メカニズム 実験医学 2008;26(13):2149-2152

幻肢痛の臨床的特徴 四肢切断時の年齢が低いほど幻肢痛は起こりにくい。先天性四肢欠損患者に幻肢痛が発症することは極めてまれ。→若年者の脳可塑性が高いことに起因 一般に四肢切断前に疼痛を知覚している患者の切断後に現れる幻肢痛の性質は四肢切断前から…

慢性痛における扁桃体シナプス伝達の可塑的変化

加藤総夫 慢性痛における扁桃体シナプス伝達の可塑的変化 医学のあゆみ 2007;223(9):706-712 痛みとはおそらく、個体に生じている有害事象を感知する警告系としてしんかしたものであるり、その警告としての働きは、痛みによって不可避的に誘発される負の情動…

MRスペクトロスコピーを用いた慢性疼痛患者の評価の試み

福井弥己郎、岩下成人 MRスペクトロスコピーを用いた慢性疼痛患者の評価の試み 慢性疼痛 2006;25(1):61-65 MRSとは、MRIの装置を用いて、脳内代謝物質を非侵襲的に測定する方法で、なかでもプロトンMRSで得られるNAA(Nアスパラギン酸)は神経細胞内にしかない…

MRスペクトロスコピーを用いた慢性疼痛患者の評価の試み

福井弥己郎、岩下成人、飯田温美、塚原悦子、武内順子、松野美幸、野坂修一 MRスペクトロスコピーを用いた慢性疼痛患者の評価の試み PAIN RESEARCH 2007;22(1):27-33 1H-MRSで視床、前帯状回、前頭前野の各領域のNAA(Nアスパラギン酸)濃度を測定した NAA濃…

福井聖 慢性疼痛患者のMR spectroscopyについて 麻酔 2004;53:S183-S190

MR spectroscopy;MRSとはMRI装置を用いて、代謝物質を非侵襲的に測定する方法。そのなかでもプロトンMRS(1H-MRS)は、体内組織にふくまれる水素原子が共鳴することで発生する電磁場を測定する方法で、非侵襲的な神経機能の評価法として臨床応用されている NAA…

基礎研究から見た痛みと痛みの評価

成田年 基礎研究から見た痛みと痛みの評価 治療 2003;85(7):2053-2057 慢性疼痛 炎症性疼痛と神経障害性疼痛 炎症性疼痛 生体組織が示す局所性の防御反応 神経因性疼痛患者は同一の原因疾患であっても、神経の損傷、障害の程度などにより異なった症状を呈す…

環境 viewer;OSIRIX server;dcm4chee problem : query できるが、retrieveできない error message : Refused: OutOfResourcesSubOperations dcm4cheeのフォーラムをみると、ここに記載ああり networkの設定の問題のようだ。 viewer/server両方のmacのシステ…

痛みの病態生理学 第19回

下山直人、下山恵美 臨床痛の要因分析:がんの痛みの病態生理 理学療法 2009;26(8):1017-1024 がんの痛み 体性痛 somatic pain Aδ、C線維 内臓痛 visceral pain 漠然とした局在性の低い痛みであることが多く、臨床的にはC線維が優位である印象が強い。 神経…

柴田政彦 臨床痛の要因分析:神経障害性疼痛の発生機序 理学療法 2009;26(7):890-894

神経障害性疼痛は「体性感覚系に対する損傷や疾患によって直接的に引き起こされる疼痛」と定義されている 神経障害性疼痛をきたす疾患として、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、有痛性糖尿病性神経障害、外傷性末梢神経障害性疼痛、脊髄障害性疼痛、卒中後疼痛…

中井吉英 痛みの臨床18 痛みと心理療法 日医雑誌 2009;138(9):1808-1809

一般心理療法 支持support、受容acceptance、保証説得reassurance 医師の心因性、精神的、ストレス、異常がないといった言葉は、患者に怠けているなどのレッテルを貼ってしまう。その結果、多くの慢性疼痛患者が、医療スタッフだけでなく、家族や職場のサポ…

痛みの臨床 17,18

村木健郎 痛みの臨床17 痛みとECT療法 日医雑誌 2009;138(9):1806-1807 ECT;electroconvulsive therapy 電気痙攣療法 侵害受容性疼痛には無効。求心路遮断性疼痛(中枢性疼痛、帯状疱疹後神経痛、幻肢痛)に有効な例が多い 作用機序としては、求心路遮断性…

橋本辰幸、熊澤孝朗 基礎 慢性疼痛 各種の痛みモデルから 理学療法 2009;26(6):765-771

一般的な痛みモデル 急性痛モデル 神経障害性慢性痛症モデル 神経を部分的に損傷するモデル chronic constraction injury (CCI/Bennett) partial sciatic nerve ligation model (PSL/Seltzer) spinal nerve ligation (SNL/Chung) spared nerve injury (SNI) …

住谷昌彦、宮内哲、四津有人、藤本弘道、石橋和也、本郷由希、喜多伸一、山田芳嗣 療法の考察 高次神経機能に視点を置いた難治性疼痛に対する神経リハビリテーション 理学療法 2009;26(5):649-654

侵害受容器の興奮を伴わない疼痛を病的疼痛と呼ぶ 「心頭滅却すれば火も涼し」の言葉からの想像できるように、われわれヒトは疼痛を大脳認知レベルで修飾することが可能である。 感覚情報はS1だけでなくM1にも連続的に入力し、また運動出力時にもS1が活性化…

痛みの病態生理学 第16回

下和弘、池本竜則、牛田享宏 最近の知見から 大脳皮質から見た運動器の痛み 理学療法 2009;26(4):537-544 pain matrix S1,S2,島皮質、前帯状回、前頭前野内側部 変形性膝関節症の患者群では、圧痛点を圧迫刺激すると、痛みの出現と、視床を含む前述のpain ma…

南雅文 最近の知見から 痛みと情動系 痛みによる不快情動生成の神経機構 理学療法 2009;26(3):442-447

扁桃体は、中心核や基底外側核、外側核、皮質内側核などの複数の亜核から構成されており、亜核間でも機能差があることが知られている 扁桃体での情報伝達は体性痛では、まず基底外側核に情報が入力され、次に中心核に伝えられ不快情動が惹起されるが、内臓痛…

痛みの病態生理 第13回

熊谷幸治郎 療法の考察:薬物療法および神経ブロック療法の病態生理学的考察 理学療法 2008;25(12):1678-1685 神経ブロックとは、神経に局所麻酔薬や高周波の熱を加えることで、痛みの伝達を休ませる治療である。決して神経を壊すわけではない。痛みを軽減す…

南雅文、佐藤公道 痛みによる負の情動反応に置ける扁桃体の役割 日薬理誌 2005;125:5-9

痛みは感覚成分と感情的あるいは情動的成分からなる 本稿では、痛みの感情的成分である負の情動反応における扁桃体の役割とそれに関連する神経情報伝達機構について筆者らの研究成果を紹介する 痛みの感情成分である負の情動反応に関わる神経回路が、体性痛…

内臓痛と感情 ー島皮質の役割 消心身医 2009;16(1):32-38

痛みの定義 痛みとは組織の実質的あるいは潜在的な障害にむすびつくか、このような障害をあらわす言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験である 注目すべき点は、主観的な体験を痛みと定義しており、人の発する痛みを表す言葉をもって表されるものを痛…

痛覚の生理 痛覚と痛みの認知

住谷昌彦、真下節 痛覚の生理 痛覚と痛みの認知 医学のあゆみ 2005;215(8):709-715 痛みの定義 An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms such damage (組織の実質的また…

痛みの臨床 15,16

村川和重、森山萬秀、柳本富士雄、中野範 痛みの臨床15 痛みと脊髄電気刺激療法 日医雑誌 2009;138(8):1594-1595 脊髄電気刺激療法 gate control theoryでは、太い神経線維からの入力により、細い線維からの痛みの入力が抑制されると考え、その臨床応用と…

問題点 serverに転送したDICOM画像の患者の名前(半角仮名)が文字化けする。 環境 server;dcm4chee viewer;OSIRIX OsirixのdefaultはISO 2022 IR 13になっていた。 基礎知識 cf. http://www.ather.jp/How%20to/jusin2.html ISO IR 100 = 英数字 ISO 2022 IR…

DICOM serverの機器同士の接続に、 AETitle, ip address, port numberが必要。port numberについて調べたメモ wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E7%95%AA%E5%8F%B7 Digital Imaging and Communications in Medicine (DIC…

安部剛志、住谷昌彦、柴田政彦、前田倫、松田陽一、阪上学、井上隆弥、真下節、難治性疼痛に対する鏡療法の認知行動療法的意義 慢性疼痛 2007;26(1):237-241

鏡療法の難治性疼痛に対する治療メカニズムは、中枢神経系における運動の内部モデル(知覚ー運動ループ)との関連が考えられている。知覚ー運動ループとは、”四肢運動の際に運動の指令に続いて実際の運動が起こり、そしてその運動の結果が知覚(フィードバッ…

住谷昌彦、真下節、宮内哲 難治性疼痛に対する視覚を介した神経リハビリテーション 脳科学とリハビリテーション 2006;6:9-17

痛みは通常、侵害受容器への刺激が、末梢神経、脊髄、大脳へと伝達された際に生じるが、この疼痛伝達経路に損傷をうけると上位中枢への感覚伝達がなくなり(求心路遮断という)、侵害受容器への刺激がなくとも痛みを感じる。これらは神経因性疼痛(抗議に求…

住谷昌彦、宮内哲、前田倫、斎藤洋一、柴田政彦、真下節 幻肢痛とRamachandranの鏡 痛みと臨床 2007;7(1):23-28

幻肢痛でこの知覚ー運動ループについて考えると、「脳からは切断肢を運動する指令(例 姿勢制御など)がつねに発動されているが、実際には切断肢の運動は起こらない為に感覚のフィードバックがなく、視覚ー運動ループの整合性が得られていない」状況であrと…

斎藤洋一、住谷昌彦、真下節、吉峰俊樹 幻肢・幻肢痛のメカニズム 痛みと臨床 2007;7(1):2-7

幻肢痛とは 四肢の切断後、あるいは腕神経損傷などの原因で四肢への神経連絡が絶たれた後に、その四肢があたかも実存するような感じ(phantom sensation)、それが激しく痛む現象をいう 原因 大脳皮質への痛みの刷り込み説、脳のneuromatrix説、大脳および視床…