身体症状症の対人関係療法における心理教育

近藤真前 身体症状症の対人関係療法における心理教育 心身医 2016;56:1187-1191

  • 対人関係療法 IPT
  • IPTは精神疾患の発症・維持には遺伝的・環境的要因などの他因子が関連するとの立場をとるが、そのうち対人関係に注目する
  • 特に配偶者や親、恋人といった重要な他者との対人関係が疾患の症状に影響を与え、逆に症状も対人関係に影響を与えるため、現在の対人関係に取り組んで症状が改善することを目指す
  • 対人関係領域とは、悲哀(重要な他者の死)、不和(重要な他者との役割期待の不一致)、変化(対人関係上の役割の変化)、欠如(対人関係の不在)である
  • IPTで言う役割とは、他者に「ーーして欲しい」と期待している対人関係上の役割のことであり、その期待を役割期待と呼ぶ
  • 重要な他者とのコミュニケーションと役割期待に焦点化して面接を進め、Ptは実生活の対人関係の変容に取り組んだ