There is more to pain than tissue damage: eight principles to guide care of acute non-traumatic pain in sport.

Caneiro JP et al : There is more to pain than tissue damage: eight principles to guide care of acute non-traumatic pain in sport. Br J Sports Med DOI: 10.1136/bjsports-2019-101705

  • #1 外傷がない場合、痛みは組織損傷を示すと仮定してはいけない
  • #2 ケアに直接影響を与える場合や、重篤なまたは特定の病理が疑われる場合のを除き、画像診断のために紹介しないでください
  • #3 痛みの原因となる生物心理社会的因子を調べましょう
  • #4 診察や治療時に痛みに関してポジティブなメッセージを伝えましょう
  • #5 負荷やスポーツをする際には組織の耐久性を向上させましょう
  • #6 動的なな管理の補助としてのみ、受動的な治療を使わない
  • #7 自己効力感を構築するために、共有した意思決定を使いましょう
  • #8 統一したメッセージを届けるために学際的アプローチを使いましょう。

スポーツの痛みに限らず、一般に応用可能。

  • "あなたはアスリートの痛みをどのように捉えているか注意していますか?”

慢性疼痛に対する心理アプローチ

田中佑、安野広三、細井昌子 慢性疼痛に対する心理アプローチ 臨床と研究 2020;97(2):210-206

  • 生体に侵害刺激が加わったときに生じるのは、痛みではなく侵害受容であり、痛みはこれらの経験からの学習の結果として取得した不快な感覚・情動体験である。すなわち、すべての痛みには心理社会的要素があり、心理的な側面を無視して痛みの診療を行うことはできない
  • 慢性疼痛患者を診療する際には、「痛みの原因を取り除くことができれば痛みも良くなる」という一元的な原因論だけでは解決できないことが多く、biomedical modelだけでは限界があるため、bio-psycho-social modelが重要視される
  • 患者と共同作業で病態仮説を考え、心身相関の経路を同定または推察することは、患者に心身相関の気付きを促し、治療ターゲットを明確にするために重要であり、心身症の治療動機を高め、その後の再発・再燃予防に役立つ
  • 著者らは、ライフレビューを心理社会的背景の情報収集として行うと同時に、ナラティブ・セラピーとしても意識して行っている。自我は語ることによって構成され、語り直すことによって再構成され、新しい自我がもたらされるようになる
  • 不活動に対して やりたい活動を一緒に整理し、small stepで「今すぐ実行かのうなこと」まで細分化し、痛みはありながらも実践し、その達成感を味わって自己効力感を高めていくと同時に、不安に囚われて反芻している時間を減らしていく行動活性化の手法がとられる
  • 過活動に対して 「ペーシング」の練習を指導
  • 失感情症、失体感症に対して 心理面接では、ライフレビューや患者が不適応を生じている状況について語る際に、治療者から感情とそれに伴う身体感覚に焦点を当てた質問を投げかけて内省を促し、場合によっては感情のリストを参照しながら、または治療者側から一般的に生じる感情について説明して実際に患者が感じているものと照らし合わせるなどの感情教育を行う
  • 自身がそのときどきで感じた陰性感情を素直な言葉で書き綴るエクスレッシブ・ライティングも併用し、自身の感情への気づきとその言語化する力を養うとともに、感情表出によるカタルシスを体験していただく
  • 同じ否定的な内容が複数回繰り返しでてきた(反芻)際には、正の字でカウントするというアレンジを加えており、自身が苦しめられるパターンを意識化すること、それを治療者や家族・友人などの重要な他者に相談して一緒に対処法を考えることを促している
  • 慢性疼痛患者は、他者配慮的な生き方を信条としている方が多く、自己と他者の境界線が曖昧で、患者の予想に反して独善的に過干渉/過剰適応となっていしまっているパターンが、祖父→母→親→患者→子どもと複数の世代に渡って繰り返されていることを視覚的にもわかりやすく確認できると、良い意味でショックを受けて行動変容に繋がることもある
  • 通常の心理面接の基本となる傾聴では、中途半端にトラウマ記憶に暴露してしまうことになり、症状を悪化させる恐れがあり注意を要する。著者らは、解離症状を認める、人生の一定期間を思い出せないなど、トラウマ体験の存在を疑う患者に対しては、ライフレビュー前にナラティブ・エクスポージャー・セラピーの「花と石/人生ライン」と呼ばれるワーク(紐を人生の時間軸に見立て、束を端に伸ばし、その上に「良い体験」を花で、「辛い体験」を石で表して置く)を行い、およそどのような出来事がるのかを事前に確認し、ライフレビューではそこには敢えて触れずにおき、必要ならば環境調整やコーピングスキルの習得などによる安定化を図った後、エクスポージャーなどのトラウマ治療の機会を別に設けるようにしている

「腰が痛い」と思ったらとにかく読む本

  • p21 ここでまずお伝えしたいのは、腰痛は決して「治らない」「我慢すべき」ものではなく、自分で対処可能な不調だということです
  • p23 「腰椎椎間板ヘルニア=ぎっくり腰」と思い込んで自己流の対策をしても、効果がないことも多いわけです。この場合などはまさに、「知識がないばかりに、腰痛が改善しない」ことの典型例ですね
  • p24 「腰椎椎間板ヘルニアだから、自分の腰に気を使って、だましだまし生活しなきゃ」とおっしゃる方は、実は解決できるかもしれないものを、正しい知識がないために諦めてしまい、「治らなく」してしまっているとも考えられるのです。
  • p27 誤った知識によって、「治らないと思い込んで不安な気持ちになってしまうこと」が、実は「本当に治らない現実」をつくりだしている
  • p27 正しい知識をもって、前向きに対峙すること。これに優る解決法はないのです。
  • p39 「痛いか、痛くないか」と目くじらを立てるのではなく、「痛みというサインが起こったら、適切に対処する、マネジメントする」というふうに考え方を変えていきましょう
  • p44 痛いのは患者自身であり、その原因を特定しうるのも、根本から改善できるのも患者自身をおいて他にはいません。
  • p55 構造的な問題が腰痛と強く関連しているというのは、あまり高いエビデンスで証明されているわけではありません
  • p56 むしろ「姿勢が悪いから、腰痛が治らないんだ」という思い込みを外すことに注力しているほどです
  • p57 「年を重ねると、腰を支えている筋肉が減ったり、骨が歪んだりして腰痛が起こるのは仕方ない」と思い込んで、多くの人が勝手に腰痛の原因を作り出している
  • p57 加齢によって筋肉が減少するから腰痛になる」ということの関連性は認められていません
  • p65 精神的なストレスの強い状態や不安な状態が長く続くと、痛みの感じ方をコントロールする脳内神経伝達物質や、痛みの制御システムに異常が起こりやすくなることがわかっています。
  • p67 「腰痛を慢性化させるような心のあり方・考え方や正しい知識の少なさに伴う不安感」が、慢性化の最大の原因なのです
  • p70 たとえ骨に異常が認められたとしても、実は、それが「痛み」そのものの原因とは言い切れません
  • p71 強い不安が生じれば、過度に日々の活動を自制するようにもなるでしょう。「できないこと」を自ら増やしてしまうということです
  • p73 この、「肉体的な問題は小さいのに痛い」という状態こそ、痛みの慢性化につながりやすい状態です
  • p92 どんなに体にいいことをしていても、心がそれを否定していれば、効果が限定的になってしまうのです
  • p104 「痛みがあるあら歩けない」ではなく、「痛みがあるからこそ、できるだけ歩こう」と発想を切り替えることが、腰痛対策の第一歩となるのです
  • p146 治すためのカギもまた、あなたの中にある
  • p163 慢性痛の方の脳は、痛みを鎮める働きが弱っていることがわかっている
  • p166 必要以上に痛みに注目し、関心を向けること。それはまるで、痛みの信号をキャッチするためにアンテナをたてているようなもの。
  • p186 慢性の痛みの改善に必要なのは、学ぶことと自立。適切な知識をもつこと、今の自分に必要なものを自分で考え、選び、行動すること
  • p192 目で見える構造上の異常と痛みとは別の問題
  • p195 難しいからできない、ではなく、どうやったらできるのか考えましょう
  • p212 まずは知識、次に行動。半信半疑でもいいから行動してみることで痛みの改善を体験できる。これを何度か繰り返すうちに自分のカラダのことがよくわかり、自分の健康を自分でマネジメントできるようになる

RAM増設の記録

  • レセコンで使用しているPCのRAMが、OS/ソフトのversion upに伴い、足りなくなってきた
  • 2015/1購入
  • 調べると4Gしかない。メンテ業者に問い合わせた所、自己増設可であると
  • 対象
  • 当該機種のマニュアル
  • p51 マニュアルによると、ネジを2つ外すと、カバーが外れる
  • p53 メモリスロットは4つある
  • p52 メモリ取り付けは組み合わせに留意必要
  • 現在のメモリの確認
  • cf. takuya-1st.hatenablog.jp
  • sudo dmidecode -t memory | grep -E 'Bank Locator|Size| DDR| SPEED'
    • Size: 4096 MB
    • Bank Locator: CHB-1
    • Type: DDR3
    • Size: No Module Installed
    • Bank Locator: CHB-0
    • Type: DDR3
    • Size: No Module Installed
    • Bank Locator: CHA-1
    • Type: DDR3
    • Size: No Module Installed
    • Bank Locator: CHA-0
    • Type: DDR3
  • どうやらスロット1に4G刺さっているのみ
  • 下記によるとメモリの規格はDDR3 SDRAM PC3-12800 DIMM CL11
  • www.fmworld.net
  • amazonで4Gx3 購入 翌日届く
  • 本体にコードがたくさん刺さっているので、印をつけてはずす
  • 本体を空けて、4G RAM 3枚を空いているスロットに刺す
  • RAMが認識されていることを確認
  • sudo dmidecode -t memory | grep -E 'Bank Locator|Size| DDR| SPEED'
    • Size: 4096 MB
    • Bank Locator: CHB-1
    • Type: DDR3
    • Size: 4096 MB
    • Bank Locator: CHB-0
    • Type: DDR3
    • Size: 4096 MB
    • Bank Locator: CHA-1
    • Type: DDR3

Size: 4096 MB
Bank Locator: CHA-0
Type: DDR3

痛みを知るためのデータ分析 ー痛み患者の不公平感を事例として

山田恵子 痛みを知るためのデータ分析 ー痛み患者の不公平感を事例として 最新精神医学 2020;25(2):67-72

  • 慢性痛患者らが抱える不公平感(perceived injustice)とは、痛みに苦しめられる自身の境遇が理不尽であるとの思いに囚われる認識
  • 外傷による慢性運動器疼痛患者 痛みの強さ、抑うつ、痛みに破局的思考、痛みに対する恐怖とは独立して不公平感が高いほど1年後の復職率が低かった
  • ムチ打ち関連症候群 不公平感の改善は運動リハビリテーションプログラムに参加した患者の歩行速度を増加させた唯一の倫理的因子
  • 全人口膝関節置換術予定患者 術前と術後一年後にIEQ-chrを含む自記式室温表で、術前の不公平感の高さと手術一年後までの抑うつ症状と痛みによる日常生活障害に関連があり、不公平感が高いほど、これらの症状は改善しにくかった
  • 交通外傷によるムチ打ち関連症候群患者 不公平感の高さと回復の悪さが関連していた
  • 不公平感が強い患者は疼痛行動が著しいという報告がある
  • 不公平感によって生じた怒りにより、自らが置かれた不公正で理不尽な状況に対して、「自分たちは報復する権利がある」という主張が高められるとされる。
  • 不公平感によって引き起こされる患者の強い怒りに対峙する医療者は対応に苦慮することになる
  • Sullivanらが不公平感を定量する尺度の開発や、尺度を使用した不公平感ののリスク因子として実証にとどまらず、彼らが不公平感を含む心理的リスク因子をターゲットとした介入方法として、心理社会的リスク標的型行動活性化プログラム(risk-targeted behavioural activation intervention)を開発している
  • 不公平感以外にターゲットとしている心理的リスク因子は、痛みに対する破局的思考、痛みに対する恐怖感、痛みにせいで「できない」と強く思い込むことである

高齢者における慢性痛診療

平林万紀彦 高齢者における慢性痛診療 最新精神医学 2020:25(2):107-116

  • 加齢に伴い心身機能が低下していくのは自然の道理であり、避けがたいことである。そのため高齢者医療では病を持ちながらも、いかに張り合いをもって生活できるかという生活を診る視点が特に重要になる
  • 痛みを抱え生きることに苦悩する高齢者が自力で克服するのは酷であり、生活を立て直すには家族を含む介護者の支援が重要になる
  • 高齢者の慢性疼痛診療における基本的な心構えとして、患者が望むように痛みを取り除くことをゴールにした知慮は、満足いくほどの成果が得られないことも少なくない。つまり、われわれは、”治し切る”という点で無力であるということを前提に関わる必要がある。また、高齢者の生活機能は個人差が大きいため、治療目標は患者個々に違うゴール像を提案したい。さらに、症状緩和だけでなく、患者の生活上の困りごとを具体化し、痛みがあっても張り合いを持って過ごせるように全人的に調整をし続けることがポイントとなる
  • ポリファーマシーには様々な問題があるが、その中でも特に注意したいのが鎮静薬の有害事象や薬剤間の相互作用により引き起こされる過鎮静の問題である
  • 「毎日、腰が痛くて仕方ありません」「なんでこんなに苦しいのか」と一日を通して痛みに注意が向きやすい状態(注意の障害)になり、「やる気も起こらず、こんなことが続くなら早く死にたいです」と絶望感から希死念慮がでる(感情の障害」ことも少なくない
  • 「痛みは悪くなるばかりで、家族にも迷惑をかけられないし、もう耐えられません。この痛みさえなければよいのですが」と、”こうあれねばいけない”と先入観を持ち、現実適応しにくい思考パターン(思考の障害)を強め、今の自分や生活を受け入れられずに苦しむ、これは単に痛みが強いからでなく、痛みが悪化すること嫌いすぎて苦悩が増していることがわかる。この時、痛み強度は中等度であることも多く、これらの感情や認知は難治性疼痛患者の特徴でもある
  • 「これまでの人生ではいくつもの大きな困難を乗り越えてきたが身近な痛みさえも解決できなくなったことに対する落胆」「信頼を寄せていた家族にも理解されず強まる孤立感」「無理を重ねて望んでも思うような結果がえられず傷つく自尊心」「増え続ける薬の副作用にくわえ治療者に軽視されることへの不安と不振」なども強いストレスとなり生きる喜びが失われると自死という選択肢が脳裏に過ることもある
  • 「痛みはあってはならない」と確信し(思考の障害)、痛みを徹底的に排除しようとする試みがかえって苦悩を強めてしまう病態もある
  • レビー障害型認知症(DLB)患者の7割程度が慢性痛を合併したとの報告がある。VaDでは6割強、ADでは4割強の合併率であり前頭葉病変によりストレス耐性が低下しやすい特徴がある
  • 以上、高齢慢性痛患者の病態を評さする際には、悪性疾患の既往、発熱、直腸膀胱障害、麻痺および希死念慮などの有無を確認し重大疾患の除外を行い、運動器や神経系など疼痛に関わる身体障害の評価をした上で、痛みに訴えが強まる要因がないか、性格、気分あるいは認知機能なども把握しておくことがポイントとなる
  • 痛みがありながらも”ADL”を向上させることを目標とし、生活指導や運動指導を行う場合があるが、多様な加齢性変化を認める患者が自力で取り組むのは酷であり、時として、治療者からの促しが患者にとって大きな負担となり苦悩を強めてしまう場合もある
  • 敢えて活動量を落とし、生活をダウンサイジングさせたほうが主観的満足度は高まることを知っておきたい
  • “患者が望む目標”と”医療者が妥当と考える目標”がそもそも違うことも少なくない
  • 疾患そのものの”完治”を意味する治癒、症状がなくなる状態を指す”寛解”、症状がありながらも得られる”回復”は、各々の理念が異なり医療者によって目指す状態像が違うこともある
  • 患者は、”痛みのある自分を受け入れられず”苦しんでおり、”痛みがあっても生活に張り合いを感じられる”ようになると患者は救われる。その際、治療の焦点を痛みのケアから痛みに悩む患者のケアにシフトさせる必要がある
  • 筆者は、患者が痛みによりどんなことに悩まされているかを治療初期に具体的に繰り返し聴き出すようにしている
  • そこで述べられる上記のような生活上の苦悩を具体化し、本人の奮闘をたたえた上で、痛みを抱える今の自分にある健康な部分や恵まれた部分を活かし、自分らしく過ごせるかどうかが回復の鍵になるというメッセージを出し、乖離した治療目標をすり合わせていく過程自体が治療的になる
  • 高齢者の痛み治療とは、痛みだけでなく生活を診て、痛みの障害により失われた本人の役割や生きがいを見直し、取り戻すことで痛みの苦悩が和らいでいく過程であるといえよう