2014-01-01から1年間の記事一覧

術後痛とリハビリテーション

飯田宏樹、松本茂美 術後痛とリハビリテーション MB Med Reha No.177:39-45,2014 遷延性術後痛 IASP 外科的操作後に出現する 術後少なくとも2ヶ月以上続く 腫瘍の残存、慢性感染など、ほかの原因による痛みを除外する 術前から存在した痛みを精査の上、除外…

痛みの恐怖条件付け

前田吉樹 痛みの恐怖条件付け MB Med Reha No.177:25-30,2014 近年、古典的条件付けの一つである「恐怖条件付け」によって運動と痛みの恐怖が結びつくとが健常人を対象とした実験的検証によって明らかにされてきた さらに「運動に伴う痛みの恐怖」は治療の対…

痛みを有する患者に対する認知行動療法

木村慎二 痛みを有する患者に対する認知行動療法 MB Med Reha No.177:17-24,2014 初期の社会心理学的評価 生活史や心理社会的背景を尋ねることで、症状を訴える文脈の理解が可能になることがある この患者さんはどこで生まれ(風土・文化的背景)、どんな家…

松原貴子、城由紀子、下和弘 痛みを有する患者に対するリハビリテーションセラピストの役割 MB Med Reha No.177:7-16,2014

国際疼痛学会(IASP)によると、痛みとは「実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはそのような損傷を表す言葉で表現される不快な感覚性・情動体験」と定義されている。つまり、痛みは、1組織損傷に起因する急性痛と損傷との対応が見いだせない慢性…

痛みを有する患者に対するリハビリテーション医師の役割

村上孝徳 痛みを有する患者に対するリハビリテーション医師の役割 MB Med Reha No.177:1-6,2014 急性疼痛は痛みの原因を特定できる病態と言える 対して慢性疼痛は、現在の検査手技では疼痛の原因・病態を客観的に把握することが困難であり、このため治療計画…

しつこい痛みは「日記」で治る

しつこい痛みは「日記」で治る作者: 笠原諭出版社/メーカー: 廣済堂出版発売日: 2014/12/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る

線維筋痛症症例に対するペインクリニシャンとしての治療戦略

中村耕一郎 線維筋痛症症例に対するペインクリニシャンとしての治療戦略:汎発性筋・筋膜性症候群ととらえて治療を行った慢性痛の2症例 ペインクリニック 2014;35:1549-1556 私はたとえ診断基準を満たしていても、他医で診断され、患者本人に告げられない限…

抱えることと解釈

抱えることと解釈―精神分析治療の記録作者: D.W.ウィニコット,北山修出版社/メーカー: 岩崎学術出版社発売日: 1989/11/30メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログを見る

認知行動療法について

第5回NPOいたみラボ 医療者研修会 認知行動療法について 堀越勝 薬は症状を回復させるが、スキル構築はしない 支持的と指示的のジレンマ 受容、共感 しすぎると患者は怒る (傾聴だけでは解決しない) 変わってもらおうとする 患者はわかってくれない(受容共…

vmware fusion 5→7 updateでのトラブル

vmware fusion 5→7 updateでのトラブル 使用環境 macbook pro + mavericks + vmware fusion 5 + windows7 yosemiteにupgrade前に調べてみるとvmware fusion 5はnot compatibleと分かる とりあえず、vmware fusion 7 を onlineで購入 (packeage版はもうない)…

慢性痛患者に対するチーム医療と学際的治療の試み

福井聖 慢性痛患者に対するチーム医療と学際的治療の試み:私の20年間の歩みと3つの症例経験 ペインクリニック 2014;35(10):1399-1408

メディカル・インタビューマニュアル

メディカル・インタビューマニュアル―医師の本領を生かすコミュニケーション技法作者: 福井次矢出版社/メーカー: インターメディカ発売日: 2002/04メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログを見る 実は帰り際に話しかけることが、最も伝えたかっ…

日常診療に心身医療を取り入れてみよう

日常診療に心身医療を取り入れてみよう作者: 芝山幸久出版社/メーカー: 南山堂発売日: 2004/01/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 実は帰り際に話しかけることが、最も伝えたかったことの可能性が高い(ドアノブ症候群)ひと通り診察が終わった…

越川房子 シンプルなストレス対処法 マインドフルネスのすすめ 医道の日本 2014;73(1):24-25

マインドフルネス 「いまこの瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」 日本マインドフルネス学会 「今そこにあるものに、思いやりのある(批判や良い悪いの判断をしない)注意を向けること」 腰痛の人であれば…

認知療法+マインドフルネスがMBCTでしたが、行動療法+マインドフルネスがACTといっていいでしょう ACTという治療法の一つの目的は、体験の回避とフュージョンの2つを減らしていくことです。 体験の回避とは、思考や感情を抑制しようとする行動で、たとえば…

熊野宏昭 マインドフルネスと新盛世代の認知行動療法 Lesson 3:ACTの特徴を知ろう 精神看護 2013;16(5):31-41

うつの再発の原因は認知のゆがみであろうという説があった。 イングラム レビュー うつ病と非罹患者との間に認知のゆがみに差がなかった 反芻思考をしている人は再発する、反芻しない人は再発しにくいことがわかった 反芻的で自己持続的な反応パターンこそが…

熊野宏昭 マインドフルネスと新盛世代の認知行動療法 Lesson 2:心のギアチェンジ マインドフルネス認知療法 精神看護 2013;16(5):27–30

マインドフルネスとは、「今の瞬間の現実に常に気づきを向けて、その現実をあるがままに知覚し、それに対する思考や感情にとらわれないでいる心の持ち方、存在のありよう」のことで、目の前の現実を客観的に見るようにするこころの使い方のことです。 マイン…

熊野宏昭 マインドフルネスと新盛世代の認知行動療法 Lesson 1:実習しながら学ぶ マインドフルネスって何? 精神看護 2013;16(5):18-27 

患者さんを苦しめる慢性痛にアタック

あなたも名医! 患者さんを苦しめる慢性痛にアタック! (jmed33)作者: 小川節郎出版社/メーカー: 日本医事新報社発売日: 2014/08/25メディア: ムックこの商品を含むブログ (1件) を見る

痛みの遷延化の規定因子として”破局化思考 pain catastrophizing”の存在が知られる。痛みの破局的思考は、反復(何度も痛みを考えてしまう)・拡大視(痛みを必要以上に強い存在と感じる)・救いのなさ(痛みから逃れる方法がないと考える)の3要素から成り、こ…

住谷昌彦、松平浩、熊谷晋一郎 痛みの新しい大脳メカニズムと中枢機能障害性疼痛 ペインクリニック 2014;35(9):1191-1198

難治性慢性痛における心理療法的アプローチの有用性 積極的傾聴と痛

坂井美賀子、廣瀬宗孝、田畑麻里、松木悠佳、重見研司 難治性慢性痛における心理療法的アプローチの有用性 積極的傾聴と痛みの受容 ペインクリニック 2014;35(9):1227-1230 まず患者の痛みに対する苦痛や環境、感情に「共感」することを行った 次に、「怒り…

慢性痛医療における時間管理と治る力を治療者が信じることの重要性に

西江宏行 慢性痛医療における時間管理と治る力を治療者が信じることの重要性について:女性慢性痛3症例の診察経験から ペインクリニック 2014;35(9):1245-1252 「痛かったねえ、つらかったねえ」と言い、「痛みに耐えて子育てや家事などをよくここまでやっ…

職場復帰を目指したペインクリニック診療:神経ブロックとともに心理

藤本真弓 職場復帰を目指したペインクリニック診療:神経ブロックとともに心理社会的問題への支持的カウンセリングが有用であった中年期慢性痛の2症例 ペインクリニック 2014;35(8):1109-1114 症例1 介護の必要な母親を心配して悲観的→受診時には日常生活…

ACTにおけるアクセプタンスとは ロジャーズの受容の意味ではない 思考や感情を抑制しようとする行動を減じること、そして、「コミットメント」は向社会的な行動の動機づけを高めて、実際にそれを生起させていくというもの 言葉の内容に囚われてしまうことを…

ACTとは何か

座談会 ACTとは何か こころのりんしょう a la carte 2009;28(1):61-86

第3世代 ネガティブな認知を直接変化させようとはしない従来とは異なる心理治療 マインドフルネスとは ある特定の方法で、自分の体験に対して能動的に注意を向けること:意図的に、いまこの瞬間に、判断することなく注意を向けることと定義されている 注意…

北川嘉野、武藤崇 マイドフルネスの促進困難への対応方法とは何か

心理臨床科学 2013;3(1):41-51