2010-01-01から1年間の記事一覧

線維筋痛症Fibromyalgiaの治療

西岡久寿樹 線維筋痛症Fibromyalgiaの治療 アディクションと家族 2010;27(2):100-105 FM 都市部に患者の分布が多い 線維筋痛症診療ネットワーク131症例 秋田、青森、山形、新潟、滋賀、島根、徳島、香川県に診療施設がない 線維筋痛症ガイドライン 2009 線維…

丸田俊彦  慢性疼痛患者への精神療法的アプローチ : Mayo clinicでの経験から アディクションと家族 2010;27(2):91-93

筆者 Maya clinicのpain management centerの開設にレジデントとして参加、センター長10年 「医療はその一部、科学であり、その一部、神話・伝説である」と言われる 70年代精神科レジデントをしていた。今でも筆者の臨床的感性を支えている所見が2つあ…

痛む人々

斎藤学 痛む人々 特集にあたって アディクションと家族 2010;27(2):91-93 痛みには骨格筋肉に関する横紋筋系統のものと、内臓を主とした平滑筋系統のものがあるような気がする 筋骨格系の痛みを訴える人 周囲の大人から虐待を受けていた人々 家族(特に母親…

慢性腰痛心身医学的マネジメント

笠原諭 慢性腰痛心身医学的マネジメント 心身医 2010;50:1165-1170 腰痛 脊椎の形態異常から生物心理社会的疼痛症候群という概念でとらえようという動きが出てきている 同じ痛みでも、パーソナリティによって、その痛みの意味合いが違ってくる 痛みが激痛で…

慢性疼痛と心理社会的因子

長井信篤 慢性疼痛と心理社会的因子 心身医 2010;50:1139-1143 慢性疼痛(心身症)を診断・治療していく場合、1身体的因子2心理社会的因子3認知行動学的因子4社会生活機能障害の4つにわけ、さらに現在に至る準備因子、発症因子、持続増悪因子という時…

慢性疼痛に対する認知行動療法の効果と治療効果の媒介要因および調整

松岡紘史 慢性疼痛に対する認知行動療法の効果と治療効果の媒介要因および調整要因 心身医 2010;50:1145-1149 慢性疼痛に対する認知行動論的理論 1960-1970代はじめに導入 オペラント条件づけの概念を代表とする行動療法的なアプローチが主流 1980 認知行…

水野泰行 慢性疼痛と破局化 心身医 2010;50:1133-1137

破局化 Ellis 1962 痛みに関連した個人の認知や情動の一つの傾向ということができ、現在および将来の痛みに起因する障害を過大評価するとともに、そのような考えからも離れられなくなっていく過程である 破局化は痛みへの対処行動に影響されることなく単独で…

痛み学 ?臨床のためのテキスト?作者: ジェニー・ストロング,熊澤孝朗,山口佳子出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2010/10/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (3件) を見る

線維筋痛症と否定的感情

村上正人、松野俊夫、金外淑、三浦勝浩 線維筋痛症と否定的感情 心身医 2010;50:1157-1163 痛みには、「感覚としての痛み」と「感情としての痛み」という二面性がある 痛みは不安や恐怖・緊張・怒りなどの陰性感情・否定的感情を引き起こしやすく、そのよ…

ブレーカーが落ちるトラブルがあり。これを機会にUPS(無停電装置)を導入。 機種はomron BY50S。mac用のソフトもあり。 自動シャットダウンソフトもインストール これで停電がおこっても安心 serverのlogをみると、 No such file or directory: httpd: could …

細井昌子 特集慢性疼痛の心身医学 心身医 2010;50:1122

慢性疼痛を持つ患者の治療対象が混とんとしたままで生物医学的観点のみの評価と疼痛の自覚的訴えの強さに基づくオピオイドを漫然と処方されると、慢性疼痛症例がさらに複雑な形で難治化することが懸念されます。 安野広三、細井昌子、柴田舞欧、船越聖子、有…

である CD付" title="腰痛はである CD付">腰痛はである CD付作者: 長谷川淳史出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2002/05/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 9回この商品を含むブログ (13件) を見る 平安の祈り The Serenity Prayer アルコール依存症者自…

Towards a theory of chronic pain

Apkarian AV, Baliki MN, Geha PY Towards a theory of chronic pain. Progress in Neurobiology 2009;87:81-97 The Seltzer partial sciatic nerve injury model proposes that full-blown thermal hyperalgesia and mechanical allodynia begin with hours…

午前のみの診察日の午後にアクシデントによりブレーカーが落ちた その後からDICOM server (mac/dcm4chee)の画像の転送/storageができなくなる。Q/Rは可能。 ちょうどその時FCRのコンソールを取り替えていたので、新しいコンソールの問題とおもっていたが、い…

Pain imaging in health and disease - how far have we come

Schweinhardt P, Bushnell MC Pain imaging in health and disease - how far have we come ? J Clin Invest 2010;120(11):3788-3797 pain matrix S1,S2,ACC,IC,PFC,thalamus,basal ganglia, and cerebellum fMRI methodology BOLD (blood oxygenation level…

What is this things called pain?

Woolf CJ What is this things called pain? J Clin Invest 2010;120(11):3742-3744 Pain is actually three quite different things. nociceptive pain, and early-warning physiological protective system inflammatory pain, adaptive and protective pa…

TRPファミリー受容体と痛み

戴毅、野口光一 TRPファミリー受容体と痛み Bio Clinica 2008;23:429-435 TRP;transient receptor potential TRPV1 トウガラシの主成分のカプサイシンのみならず、酸、熱、といった実際に生体で痛みを惹起する刺激によって直接活性化される 一次感覚ニューロ…

内臓痛のメカニズム

福土審 内臓痛のメカニズム Bio Clinica 2008;23:424-428 脳機能画像を用いて大腸伸展刺激時の局所脳血流の変化をみると、健常者でみられる前帯状回の賦活が、IBS患者ではさらに亢進しており、ときに前頭前野の賦活化がみられる。 これらより、IBSの消化管知…

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛

矢吹省司 腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛 Bio Clinica 2008;23:416-423 症例1 右坐骨神経痛がある時点と、症状がなくなった時点でMRI撮像。どちらも神経根の圧迫の程度に差がなかった 症例2 坐骨神経痛で、L4/5,5/Sにヘルニアあり。L5神経根ブロックでは…

CRPSとニューロパシックペイン

齋藤繁 CRPSとニューロパシックペイン Bio Clinica 2008;23:411-415 CRPS type I 四肢の比較的大きな神経の損傷後に起こる激しい痛みを特徴 type II (RSD) 直接的な神経損傷がはっきりしないものを含合 局所の固定と不動化がCRPS発症に関係すると報告されて…

三叉神経領域の痛み

岩田幸一 三叉神経領域の痛み Bio Clinica 2008;23:404-410 神経の損傷や炎症によって口腔顔面領域に引き起こされる異常疼痛には、末梢神経系の感作に引き続いて起こる中枢神経系の感作が重要な働きをなすと考えられる。また、老齢ラットに関する研究から、…

痛みと心理

一色俊行 痛みと心理 理学療法学 2000;15:99-103 身体的原因不明の痛みを「心理的痛み」あるいは、精神疾患によるものと決め付ける医療従事者が結構いるのである 痛み知覚には認知的側面が大きく関与している。認知的要素には、痛みを経験した際の状況、過去…

横山敏勝、小山なつ、平田和彦 ニューロパシーの病態生理 日本ペインクリニック学会誌 1996;3:383-391

阻血解除後の痛み 血圧計のマンシェットを膨らませて、腕を約20分間阻血すると、阻血された神経に含まれる神経線維が太いものから順次興奮伝導を停止する。 ここで空気を抜くと、2,3秒の後、手に温かい感じあるいは熱い感じが始まり、約一分間続く。これは…

 半角カナ/osirix/dcm4chee

viewer;osirix, server:dcm4cheeのsystemで患者名の半角カナの文字化けについて 今までの経過 20100331 20091101 osirix 3.7.1でローカルデータベースウィドウの文字化けは解消していたが、クエリ/リトリーブウィンドウは文字化けのままだった。 osirix 3.8…

痛みにおけるNOの関与

松村伸治、阿部哲也、芦高恵美子、伊藤誠二 痛みにおけるNOの関与 Bio Clinica 2008;23:397-403 NO 神経型(nNOS,NOS-1)、内皮型(eNOS,NOS-3)、誘導型(iNOS,NOS-2) 我々は、神経因性疼痛のあるものは末梢神経からの異常入力が主要因で脊髄後角のグルタミン…

疼痛研究の新展開

仙波恵美子 疼痛研究の新展開 Bio Clinica 2008;23:394-396 病的痛み 炎症性疼痛と神経障害性疼痛 慢性痛は単に痛みが長引いているだけではなく、持続する痛みのために中枢神経系に過疎的な変化が起こり、さらに痛みが増強している状態をいう 最近のトピック…

しびれを訴える患者への対応

葛原茂樹 しびれを訴える患者への対応 老年精神医学雑誌 1994;5:579-587 純粋な感覚障害だけでなく、運動障害や痛みまでを含む何らかの異常な感じの訴えが、老年者ではすべて「しびれ」として表現される傾向がある 日本語の「しびれる(痺れる)」は「体の一…

精神科で見られる持続性の痛み

宮地英雄、鈴木志保子、宮岡等 精神科で見られる持続性の痛み 痛みと臨床 2006;6:290-294 lecture points 持続性の痛みでは、痛みが出現する前後の生活史や症状を詳細に尋ね、痛みに関連する問題を整理し、症状に対応する必要がある 慢性疼痛や心因性疼痛と…

精神医学からみた疼痛と線維筋痛症

宮岡等 精神医学からみた疼痛と線維筋痛症 Pharma Medica 2006;24:31-33 先日、アメリカの某有名ペインクリニックの看護師に会う機会があった。「線維筋痛症という病名は、まだまだ診断基準も曖昧に思えるが、なぜあなたたちは積極的に使うのか?」と尋ねた…

痛みの精神症候学

重田理佐、濱田英伯 痛みの精神症候学 臨床精神医学 2008;29-32,2008 疼痛障害の概念は心因の関与を巡って変遷を繰り返してきた DSM-I,II 「情緒的原因によって起こった身体的症状」が心理生理学的障害と記載されている DSM-III 心因性疼痛障害 心理的な要因…