西岡久寿樹 線維筋痛症Fibromyalgiaの治療 アディクションと家族 2010;27(2):100-105
中村俊規 事故後の痛みについて アディクションと家族 2010;27(2):112-115
- 事故によるトラウマの身体化である。それゆえ、積極的にトラウマケアを始めた
- 父母への激しい恨みにも似た深層心理と、自我抑圧であった
- 上記2症例をはじめ多くの症例と会ううちに、事故あるいは障害と関係する事故後の疼痛はかならずと言っていいほど、何か、抑圧された、恨みと関係すると思えてならない
- 交通事故による受傷、脳腫瘍、脳血管障害、さまざまの原因で高次脳機能障害になるが、受傷そのものの心的トラウマは、深く深く、生育歴の中で人生の襞に避けようもなく織り込まれた当事者・家族の恨みと絡み合いながら、痛みとして出現する
- ともあれ、こうした痛みに向き合うときには、精神科医としてよりも、むしろ人間としての深い理解と共感が必要なことはいうまでもないが、治療という場面においては、そんなものでさえ、何の役にも立たないということを知らねばならないのかもしれない。