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  • p311 心理学的療法 認知行動療法
    • 行動理論によれば、行動は学習されるものであり、不適応行動も誤った学習か、学習の不足であると考えられている
    • Fordyce 慢性疼痛患者が痛みをうったえたり、苦しそうな表情をしたり、足をひきずって歩いたりするなど、痛みの存在を周囲に伝える機能をもつ一連の行動を「疼痛行動」と称した。
    • 疼痛行動の出現頻度や強度を増加させる刺激を報酬と呼ぶ
    • 様々な報酬 家族や周囲の人の同情、家庭または社会生活がうまくいかない場合の離脱、家族関係の維持
    • やがて疼痛の原因となる侵害刺激がなくなっても疼痛行動が持続するようになる
    • 痛みを除去することを目的としているのではなく、痛みにうまく対処し、痛みがあっても通常の活動を取り戻せるように援助することが目的である
    • 疼痛行動は患者にとって全人的な苦痛に対するやむにやまれぬ解決手段であることが多い。したがって疼痛行動を減らすということは、その陰に隠された痛みのもつ意味を理解し患者の抱えている問題を解決するということでもある。それなくしてその修正を図ることは他の身体、精神症状を引き起こす可能性が高い。よって、疼痛行動があるレベルにとどまっていれば、痛みを取ろうとはせず、効果がないとわかっている身体的アプローチを介して患者と付き合いながら心理学的治療の機会をもち、疼痛の行動の悪化とドクターショッピングを防ぐという対応が望まれる場合も多いように思われる。
    • 疼痛行動の中には環境刺激に対する反応としてではなく、その人独自の痛みに対する考え方、対処の仕方、予測の仕方などが行動を制御している場合がある
    • 活動性の低下は筋萎縮や関節拘縮などを起こし痛みの悪循環を生じる。こうして痛みが長引くと不安、抑うつ、緊張などを生じ、痛みの閾値は低下する。このようなネガティブな感情をよりポジティブな感情へと切り替えさせ痛みの閾値を上げるためには「痛みがあってもーー出来る」「痛みがあってもーーする」という認知の修正が必要であるが、認知の修正がおこるためには患者自らが痛みを軽減させうるという認知(自己効力感)の「痙性が大切である
    • 自己効力感の形成のための4つの情報源 自分で実際に行なってみること、他人の行動の観察、他者の言語的説得、生理的反応の変化の体験