ストーリーで理解する痛みマネジメント3 痛み行動

永田将行, 江原弘之 ストーリーで理解する痛みマネジメント3 痛み行動 スポーツメディスン 32 (5) 43-46, 2020.

  • 痛み行動
    • 1968 ワシントン大学 臨床心理士 フォーダイスが提唱
    • 痛みの存在を示唆する言動・行動
    • 慢性疼痛患者の中には、痛み行動に痛みの存在を示す意味がなく、痛みを訴える行動だけ繰り返される場合がある
    • 繰り返される痛み行動は患者を家族や社会から孤立させ、治療に依存しやすくなり医療者との関係も悪化させます
  • フォーダイスの概念は痛みそのものを治療するのではなく、行動を治療する点で当時非常に画期的な痛みのマネジメントとなりました。
  • Loegerの四重円理論
    • 侵害刺激/痛み知覚/苦悩/痛み行動
  • (痛み行動に対して) むしろ、良いとも悪いとも言わず中間的に付き合いアドバイスを続ける中で、患者が能動的に行動し始めるのを待ちます。適切な発言や行動が現れたときにはしっかり認めて、褒めてフィードバックするのが、痛み行動を帰るタイミングとなります。
  • 我々にやるべきことは原因を指摘し明らかにするよりも、変化を待ちながら寄り添うことだと思います
  • 100%の状態を求めるのは、アスリートとしてよい面もありますが、「全か無か思考」「べき思考」など、現実には非機能的な思考(認知の歪み)が形成してしまっているのであれば、現実に適応させていく必要があります。