永田将行, 江原弘之 ストーリーで理解する痛みマネジメント9 痛みと違和感 スポーツメディスン 33(1):41-45, 2021.
- 看護師によって行われた概念分析によると、「不快感(discomfort)」は自己報告または観察によって識別されるもので、身体的または心理的である可能性があり、慢性的な痛みに類似する性質があります。
- 痛みではなく、通常とは異なる「違和感」という感覚で不快感を示すアスリートもいます。
- スポーツ選手が訴える違和感の場合、通常と異なる表在感覚的な側面の他に、身体を動かしたときに思い通りに四肢が動かない感覚を表現する場合もあると考えられます
- 違和感は、慢性的な痛みに移行する前段階の状態を表す表現としての可能性があります。
- 原因がない違和感の背景
- 1 中枢神経系の再編成
- 学習された不使用 learnen no use
- 2 身体知覚異常
- 3 運動と感覚のミスマッチ
- 予測とフィードバックにずれが生じ、動きに伴う感覚が脳に認識されないという不均衡が生じると、身体の変容感を感じるという研究が報告sれています
- 頭頂葉を中心としたネットワークが関与
- 4 運動恐怖
- 運動恐怖とは、身体を動かすことに対する回避的な考え方を持つという概念です
- リハビリの過程で動いたほうが痛くなると誤って学習してしまうと運動や活動に不安が伴い、回避的な行動が多くなり、筋力や持久力が低下してしまいます。この家庭でネガティブな情報が入ってきたりすると、運動恐怖による回避傾向はさらに強くなり、痛みがないのに痛みが出現したような感覚が生じる条件づけがなされます
- 5 マッスルインバランスなどのmovement systemの要因
- 6 心理要因
- 7 環境要因