2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

痛覚による恐怖条件付けにおけるセロトニンの機能的役割

井上猛、小山司 痛覚による恐怖条件付けにおけるセロトニンの機能的役割 医学のあゆみ 2010;232(1):75-79 アメリカのLeDoux,Fanselowらが中心となって行った膨大な数の脳局所破壊実験により、恐怖条件付の神経回路が最近明らかになってきた 条件刺激が音(cue…

痛みと鎮痛における個人差の遺伝子メカニズ

池田和彦 痛みと鎮痛における個人差の遺伝子メカニズム 医学のあゆみ 2010;232(1):38-42 鎮痛システムでは、エンドルフィンやエンケファリンなどのオピオイドペプチドとその受容体であるオピオイド受容体が重要な役割をはたしている。また、脳から脊髄に至る…

痛み誘発負情動から考える”心”の起源

加藤総夫 痛み誘発負情動から考える”心”の起源 医学のあゆみ 2010;232(1):14-20 ”痛み”の生物学的本質は単なる侵害受容ではなく、それによって生み出される”苦痛”にある ある感覚事象が”有害”であることを”本能的”あるいは”直感的”に個体に認識させる方法と…

原始感覚による情動の生成とその破綻

福士審 原始感覚による情動の生成とその破綻 医学のあゆみ 2010;232(1):3-6 これらの感覚、すなわち嗅覚、味覚、内臓感覚、そして痛覚は、視覚や聴覚などと異なり、感覚そのものが無条件に個体の生存にとって価値をもち、それゆえに生得的に快・不快情報と結…

慢性腰痛のほとんどは筋性疼痛

加茂淳 慢性腰痛のほとんどは筋性疼痛 ilihori 2010 No 3 139-147 最近の海外の文献から 決まりきった画像検査(レントゲン、MRI、CT)は患者を不安に陥れ、的外れへと導く結果となる ヘルニアや脊柱管狭窄は痛みの原因でなく、結果と見る方が理屈にあいます…

EBMに則した腰痛治療

長谷川淳史 EBMに則した腰痛治療 ilihori 2010 No 3 122-131 慢性腰痛は「認知行動療法」をメインに行うべきだと私は考えています。「腰が痛くて外に出られない」といった間違った認知を、「大丈夫です。出かけられますよ」と励ましながら正しい認知へと導く…

なぜ「腰痛」はおこるのか

紺野慎一 なぜ「腰痛」はおこるのか ilihori 2010 No 3 110-119 腰痛患者は加齢に応じて増えていくと考えられていたが、実はそうでなく、世代にかんけいなく日本人の3人にひとりが腰痛を患っている 腰痛の原因は、その85%がわかっていません。 腰痛に関わる…

「痛み」のリハビリテーション

山下敏彦 「痛み」のリハビリテーション ilihori 2010 No 3 57-61 運動療法が痛みの除去にも効果を有するメカニズムは、ひとつには慢性的に痛みがある人では関節の動きが悪くなったり筋肉が緊張したりすることで、廃用性障害や、姿勢のゆがみなど全身的な機…

痛みは常に主観的である

北原雅樹 痛みは常に主観的である ilihori 2010 No 3 40-47 国際疼痛学会が発表している痛みの定義の中で一番重要なのは、「痛みは常に主観的である」ということです。 慢性疼痛の定義は、痛みの原因がみつからない、もしくは見つかって原因と比べて明らかに…

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libron 素晴らしい

firefox+greasemonkeyでamazonと図書館の蔵書検索を結びつけるamazon cross book check(acbc)(20100411更新あり)は優れもので、図書館フリークの私の生活の一部となったツールで、近くの図書館に対応させて使用していた( cf. 20081218)。最近firefoxからchr…

T2強調MR画像と遅発性筋痛との関連性について

柳沢修、新津守 T2強調MR画像と遅発性筋痛との関連性について 日本臨床スポーツ医学会雑誌 2004;12(1):27-32 MRI/T2強調画像と遅発性筋痛との関連性を検討 対象 男性5名 伸張性収縮を含む足関節の底屈運動 1.5T MRIで安静時、運動後24,48,96,168時間で下腿…

水村和枝 遅発性筋痛モデルを使った筋性疼痛の末梢機構へのアプローチ PAIN RESEARCH 2008;23:177-183

筋性疼痛の特徴は、圧痛、運動時痛などの機械痛覚過敏が主体で、また圧痛のある部分を圧すと遠隔部に放散することである 筋性疼痛の研究に用いられてきた動物モデルは、炎症モデルか,酸の筋注による持続性の痛覚過敏である。しかし、多くの筋性疼痛状態では…

小山なつ 内因性疼痛抑制系とその意義 ペインクリニック 2009;30(3);373-381

西洋現代医学ー痛みがあれば、必ず原因となる器質的疾患や組織損傷が存在するという視点で、様々な疾患に対する診断が治療が行われている。しかし、このような視点では、治らない病気もあれば、組織損傷に吊り合わない痛みには対応出来ないことがわかり、国…

Imaging pain

Tracey I : Imaging pain. British J Anaesthesia 2008;101(1):32-39 blood oxygen level dependent (BOLD)-functional magnetic resonance imaging(FMRI) detects is between 6 and 9s Pain is a conscious experience, and interpretation of the nocicept…