「痛み」のリハビリテーション

山下敏彦 「痛み」のリハビリテーション ilihori 2010 No 3 57-61

  • 運動療法が痛みの除去にも効果を有するメカニズムは、ひとつには慢性的に痛みがある人では関節の動きが悪くなったり筋肉が緊張したりすることで、廃用性障害や、姿勢のゆがみなど全身的な機能不全がおこりますが、それが運動によって改善され、痛みが解消する可能性があります。簡単にいえば、凝り固まった体をステレッチングでほぐすことで身体機能が改善され、痛いが治まるというものです。
  • 運動療法によって脳内物質エンドルフィンができる
  • モチベーション上がるー中脳からドーパミン淡蒼球からμオピオイドというエンドルフィンが放出されて痛みが抑えられる 2008 Nature

宮岡等 「痛み」への精神科医的アプローチ ilihori 2010 No 3 49-56

  • 身体所見と合わない、身体に異常がみつからない痛みは、その時点では「原因不明の痛み」であって、それがすべて「精神面に原因のある痛み」という考え方は誤りです。
  • 多くの患者さんは、精神面に原因がある症状と言われるよりは、体の病気の症状と説明されたほうが受け入れやすいようです。
  • 痛みに対する精神療法
    • 生活状況などを患者さんと治療者で一緒に考えていくだけでも痛みが和らぐことは少なくありません。
  • 家族関係で苦しんでいる子どもなら、「あなたを治療しようとは思わない。家族みんなを治療するつもりでやるからね」という治療方針を説明しただけで症状が軽くなる場合もある