村上正人 線維筋痛症候群の概念と問題点 臨床精神医学 2008;37(1):41-48
土井永史、鮫島達夫、臼井千恵、米良仁志、諏訪浩、中村満、一瀬邦弘 電気けいれん療法 慢性疼痛に対する適応とその考え方 臨床精神医学 2008;37(1):49-56
- Loeserの痛みの多層モデル 侵害受容、痛み知覚、苦悩、痛み行動
- 他者が観察できるのは痛み行動のみであり、VASで示される数値も、痛み行動の産物といえる
- 痛み行動を規定する要因
- 性格と精神病理 未熟で依存傾向が強い人、自己顕示欲強い人、不安が強い人、完全主義的傾向が強い人
- ストレス 慢性雨滴なストレスは痛み行動を増強 alexithymia 自分の感情を言語で適切に表現できない病態
- 報酬 痛み行動は正の報酬を反復して受けることによって強化される ex 痛み行動に対して手厚い保護や責務からの解放などの正の報酬が反復して与えられることにより、痛み行動は強化される
- 慢性疼痛の特徴は、苦悩と痛み行動の階層が顕著である
- 苦悩が重症化し、抑うつ気分、自身欠乏、さらには自責感、孤立感、絶望感が生じやすくなる
- 痛み行動は前述のような反射的に生じる痛み行動(respondent pain behavior)から、学習された痛み行動(operant pain behavior)へと変容する
- この変容した痛み行動の中には、過度に鎮痛剤や鎮痛処置を求める行動、家族や友人の注意と関心を引こうとする言動、あるいは不快な責任を回避しようとする行動などが含まれる