自然科学研究機構

柿木陵介 自然科学研究機構生理学研究所 Practice of Pain Management 2014;5(4):242-250

  • 時間的情報は脳磁図から、空間的情報はfMRIから取得する必要がある
  • 瞑想中は痛み刺激を与えても視床、第2次体性感覚野、島、帯状回の活動はみられず、上前頭葉、上頭頂葉、痛覚の下行性抑制系の中心である中脳視蓋が活動していた
  • 平和な風景の写真では視覚野のみ活動し、恐怖を感じさせるような写真では扁桃体の活動が著明
  • 痛みを連想させるな写真では視床ー島ー前帯状回および前内側部側頭葉といった大脳辺縁系の痛みのmedial systemの活動が活発になっているものの、実際には痛みを与えていないため、第一次体性感覚野は活動していない
  • lateral system 痛みの種類や部位を認識する回路
  • medial system 不快感。心の痛みに関連
  • 慢性疼痛 心のケア、運動が効果的
  • 残念ながら脳波で測定できるのは急性痛であり、慢性痛の評価はむずかしい
  • 視床扁桃体は痛み選択的で、きつ前部、後部島や後部帯状回はかゆみ選択的
  • かゆみでは恐怖や不安などに関連する部位は活動しませんから、かゆくても不安にならないわけです。それどころか、掻くと気持ちがよくなるのは、報酬系である線条体などが活性化しているからなのです
  • 慢性疼痛 大脳辺縁系が慢性的に活動。そういう患者さんにはまず対話が重要であり、医師が患者さんの話をよく聞く必要がある。信頼関係を構築することが、ある程度のプラセボ効果になるのではないでしょうか
  • 運動野を刺激することは運動するのと同じ効果があるのではないかと言われています
  • イメージングの研究などで、慢性疼痛は明らかに心の問題も含まれていることが認められてきました。慢性疼痛に対してはシャープな鎮痛薬に加えて、プラセボ、患者さんとの対話、運動が効果的ですが、患者さんの教育も重要となります。まず、痛み以外のほかのことに意識を集中させて、痛みを忘れるようにすることを患者さん自身が学習しなければなりません。