線維筋痛症の精神疾患とのcomorbidtyと治療上の問題点

村上正人、三浦勝浩、丸山秀一郎 線維筋痛症精神疾患とのcomorbidtyと治療上の問題点 精神科 2011;19(1):21-27

  • 線維筋痛症
  • 1990 アメリカリウマチ学会の分類基準
    • 18ヶ所中11ヶ所以上の圧痛点
  • 2010 改定 診断予備基準 preliminary diagnostic criteria 新基準の特徴は旧基準にあった圧痛点の存在を求めず、患者の自覚的な広汎性疼痛(wide spread pain)や倦怠感や睡眠障害、頭痛、腹痛、精神症状などの自覚的な症状を重要視して取り入れたことである
  • FMの精神医学的側面
    • 性格特性 強迫性、執着性や徹底性、完璧性などであり、潜められた攻撃性や怒りを伴うことも多くこれらはfibrositic personalityと呼ばれている
  • 慢性期のFMに最も有効なのは認知行動療法であるとされ、痛みの背景にある強迫的で完全主義的な思考や行動の特性を理解させ、生活習慣の見直し、感情の調整などを図るようにしている
  • FMは精神医学的・心身医学的な観点から病態を把握しないと対応が困難な疾患であり、全人的な視野が望まれる