中塚映政、谷口亘、藤田亜美、熊本栄一 痛みの伝導と神経伝達物質 整災外科 2009;52:449-459
- 痛みの主に組織の損傷によって生じるが、痛みの発生にはカリウム、ATP、セロトニン、ヒスタミン、ブラジキニン、サブスタンスP、プロスタグランジンなどの発痛物質が深く関与している。
- イオンチャンネルが痛み刺激から電気シグナルへのモード変換に関与していることが明らかになった
- 痛みの伝導路
- 一次痛 短く鋭い痛み 細径有髄Aδ線維 視床を経て大脳感覚野 痛みの弁別
- 二次痛 ジーンとする遷延性で鈍い痛み 視床を経て大脳感覚野に伝達される経路だけでなく視床下部など脳幹に入力し、また島や扁桃体などの大脳辺縁系にも中継される 無髄C線維 痛みの弁別および情動、自律機能、記憶などさまざまな神経機能に影響を及ぼす
- 二次痛を伝える末梢神経は発痛物質による化学的刺激だけでなく、機械的な刺激や熱刺激など多様な刺激に応答するので、熊沢らはポリモーダル受容器と名付けた
- 脊髄における痛みの情報伝達機構
- 内因性鎮痛機構
- オピオイドと鎮痛
- 痛みを制御する様々な神経伝達物質
- GABA、アデノシン、ノシセプチン、カンナビノイド、アナンダマイド、ソマトスタチン、ニューロペプチドY、ガラニン
- 痛みの悪循環
- シナプス伝達効率の可塑性