吉野敦雄、岡本泰昌、神人蘭、森麻子、高垣耕企、堀越勝、山脇成人 身体症状症の認知行動療法 精神科治療学 32(8):1083-1079
- 身体症状症は、「苦痛に感じる身体症状」と「それらな症状に対する過度な思考や感情や行動」と主な主徴とする疾患である
- つまり器質的疾患の有無にかかわらず、(1) 自分の症状の深刻さについての不釣合いかつ持続する思考、(2) 症状についての侍読する強い不安、(3) これらの症状または健康への懸念に費やされる過度の時間と労力、の3つのうち少なくともいずれか一つを有している状態
- これまでは何らかの葛藤や心理的要因の影響、もしくは身体化とされてきたものが、より認知や行動に重きを置かれるようになったと個人的には感じている
- 身体症状症に対する基本的な認知行動モデルは、対人関係などの外的環境要因によって変化した身体症状を、生物学的、認知、行動、感情との相互関係によって理解することである。それらの要因における機能不全が病状の持続につながることになる
- 認知的要因 選択的注意、破局的思考、身体感覚の増強
- 行動面 ひきこもりや活動低下から筋肉の緊張、易疲労感につながらい、それに伴う新たな身体症状の出現がみられることがある
- 社会的要因 個人、社会での役割
- 身体感覚増幅 somatosensory amplification (Bersky)
- 1)身体感覚への過度な注意、2)小さい些細な感覚への過度なとらわれ、3) 身体感覚が危険で悲惨なものであるという認識