坂本博 情報の送信と保存 INNERVISION 2008;23(12):13-16

  • 医用画像分野の標準化 1993 ACR,NEMAによって提唱されたDICOM (digital imaging and communiation in medicine)
  • 医療情報を電子的に交換するための標準規約がHL7(health level seven)
  • 我が国の診療現場に適応するようにJAHISデータ交換規約
  • 国際的な保健医療情報分野の標準化 ISO/TC 215 2004 WADO (web access to DICOM persistent objects)
  • 共通の言葉と落とし穴
    • ID 55と0055
    • 日本語の対応 一般的に日本語対応を行う場合にはspecific character set (0088,0005)のタグに、ISO2022IR13(=JISx0201:半角カナ )やISO2022IR87(=JISx0208全角)をセットすると...
    • IHE-Jが定めているDICOMにおけるNational extensionでは、第一コンポーネントグループの記述を必須とし、ISO-IR6を使用するとしている。(0008,0005)のデータセットには、ISO2022IR13の使用を禁止している

新田勝 検像  INNERVISION 2008;23(12):17-19
江本豊 読影医の視点からみたPACS INNERVISION 2008;23(12):20-22

  • モニタ 最低でも2M(1600x1200)以上の2画面が望ましい

早川文雄 臨床医の視点からみたPACS INNERVISION 2008;23(12):23-25

  • 経営改善への貢献
    • フィルム運用を停止できれば、それ自体でフィルム代、フィルムの整理、搬送代、自動現像機の維持費など年間数百万円単位の支出抑制となる。他院貸し出し用のフィルムからCDに変更し、過去の画像情報を現PACSに3年分移行させることによって院内からフィルムをほぼ一掃できた。
  • PACSは放射線画像にとどまらない臨床画像サーバ
    • PACSに取り込むための自家画像取り込みステーション(スキャンセンター)をもうけて臨床画像を取り込み、先行するオーダにひも付けするようにした。これにより、PACS内の臨床画像は、放射線画像と同列の履歴管理をすることが可能となった。

早川文雄 地域連携 INNERVISION 2008;23(12):26-28

野津勤 システムと情報の管理と保守 INNERVISION 2008;23(12):29-31
西谷弘 フィルムレスのメリット、デメリット INNERVISION 2008;23(12):32-34

  • 患者にとってメリットほとんどない デメリットとなりうる問題は潜在化
  • 診療放射線技師 フィルムの整理とフィルム袋の管理がなくなる デメリットなし
  • 各診療科医 若い主治医がフィルムを求めてさまよわなくてよい 術前に3次元画像を用いてシミュレーションできる デメリット カンファレンスシステム整備のための出費
  • 放射線科医 読影平均時間は変わらないが、症例数は同じ時間にかかわらず、1.5倍に増加
  • 病院経営
    • DPC化とともに入院検査のフィルム代は病院の持ち出しとなる
    • 2006年の診療報酬改定では、デジタル映像化加算が、CR以外のCT,MRIなどをフィルムレス運用する場合にも算定可能となった

藤井友広 フィルムレスPACSの導入経験 INNERVISION 2008;23(12):35-37
山田篤人 完全フィルムレスを実現するためのシステム構築のポイント INNERVISION 2008;23(12):39-42
開業医における医用画像のフィルムレス運用の経験 INNERVISION 2008;23(12):43-45

  • CRシステムは医事システムと連携し、IDから患者属性情報が取り込めるようにした
  • POP-NET essensital
  • 開業医におけるフィルムレス運用の利点
    • 省スペース化
    • 撮影、参照がスピーディであること
    • フィルムの出し入れ、シャウカステンへの装着脱着の手間や過去画像を探す手間がない
    • デジタル保存はわずかな投資でもほぼ半永久的に保存が可能であることから考え、採算性以上にメリット
  • 採算性
    • ランニングコスト フィルムと現像液の購入費の削減
    • 2008年の診療報酬改定により、医用画像のデジタル管理をしている施設では、施設認定の申請をすれば電子画像管理加算が請求できるため、フィルム撮影と同等以上の保険点数となる

石垣武男 PACSのこれまで、これから INNERVISION 2008;23(12):46-48

  • 1994/3/29 厚生省通知「エックス線写真等の光磁気ディスク等への保存について」がだされ、いわゆる3原則「安全性」、「再現性」、「共通利用性」が確保されていれば、電子媒体に保存する形でフィルムに残さなくてもよいことになり、PACSの臨床現場での運用とモニタ診断が可能となった。
  • 1999/4 「診療録等の電子媒体による保存について」という、いわゆる電子カルテに関する基準が厚生省から通知された。この診療録等の電子媒体による保存に関する通知により、医用画像の電子保存についてはこの中に包含されるため、94/3/29付けの通知は廃止となり、診療諸記録の一つである医用画像の電子媒体による保存についても「今後は新基準に準拠すること」とされて現在に至っている。
  • 2002 厚生労働省から診療等の外部保温に関する通知が出され、一定の基準を満たせばフィルムや紙による情報、電子記録媒体に固定された情報の保存を外部の保管業者にいたくすることが可能となった。
  • 2008/3 厚生労働省 医療情報システムの安全管理のためのガイドライン 第3版」ではオンラインでの外部保存を外部の民間事業者に委託することが可能となった