細川豊史 痛みに対する光線療法の有効性を裏付ける基礎研究について EBM ジャーナル 2005;6(4):450-455
- 光線療法には、低反応レベルレーザ、直線偏向近赤外線、キセノン光を用いた治療機器がある。
- 直線偏向近赤外線、キセノン光は温熱刺激効果もあるので、光線単独の効果を評価するのは困難である。
- レーザー光のでる機器(レーザー照射群)と出ない機器(非照射群)を用いた二重盲検試験で、照射群で有意な鎮痛効果が認められた
- 鎮痛機序
- 知覚神経抑制作用 鎮痛機序の一つとして、組織や神経の損傷部位でその機能が増大し、痛覚過敏に関与するとされるナトリウムチャンネルにレーザは特異的に作用し、その機能を抑制することにより鎮痛効果を発揮する可能性
- 交感神経抑制作用 低反応レベルレーザ照射は緊張状態の交感神経のみ抑制することが確認された
- 血管拡張作用
- 抗炎症作用 関節リウマチの膝関節で、レーザー照射にて滑膜上皮細胞の平定化や炎症性細胞の減少などの変化が生じる。培養滑膜上中のIL-1βやプロスタグランジンが減少すると報告。