疼痛治療とリハビリテーション

大国生幸、原田孝 疼痛治療とリハビリテーション  EBM ジャーナル 2005;6(4):456-461

  • 理学療法とは、運動や物理刺激に対する生体の生理的反応を利用して鎮痛、柔軟性、可動性、循環の改善、身体アライメントの改善、拘縮、変形の矯正、筋力増強、持久性体力の向上を図る治療技術であり、運動療法と物理療法とに大別される
  • 変形性膝関節症に対する理学療法
    • 変形性膝関節症 膝周囲筋、とくに大腿四頭筋の筋力低下あり
    • いくつかのシステミックレビューからも,運動療法は変形性膝関節症の疼痛緩和やsッ品対機能改善に対しては良好なエビデンスが得られている
  • 変形性膝関節症に対する物理療法(寒冷療法、温熱療法、レーザ療法)
    • 現在のところ変形性膝関節症の治療に対して有効性が示されている物理療法はTENSである
  • リハビリテーション医学は、診断、評価、治療を行い、社会復帰を支援するため、EBMに加え、特に疼痛疾患ではNBMに配慮した医療を行う必要がある
  • narrative based medicineの特徴
    • 患者の語る「病の体験の物語」をまるごと傾聴し、尊重する
    • 医療におけるあらゆる理論や仮説や病態説明を、「社会に構築された物語」として相対的に理解する
    • 複雑な異なる物語の共存や併存を許容する
    • 医療従事者と患者との対話のなかから新しい物語が創造されることを重視する