• 慢性疼痛の明確な診断基準はないが、一般的には
    • 症状に見合うだけの明確な原因を指摘できない
    • 原疾患に対する治療により通常期待される程度の効果を示さない
    • 特定の病名で説明がつかない
    • 1-6ヶ月程度以上続いている
  • 心身症としての病態を考慮すべき慢性疼痛
    • 痛みの存在が患者自身や周囲の人に何らかの利益(疾病利得)をもたらしている
    • 特定の状況に応じて状況が変化する
    • 身体的原因にこだわり、検査、投薬、処置や手術を過剰に要求する
    • 痛みの訴えと、表情や行動との間に矛盾がある
    • うつ状態、易不安、焦燥が顕著
    • タイプAパーソナリティー、感情の抑圧、アレキサイミア、アレキシソミア
  • 治療を考える際には病名を正しく診断することよりも、身体や心理、環境の要因がどのように関係して症状を維持しているか、すなわch心身医学的病態を把握することの方が重要となる
  • 消炎鎮痛剤の頓服としての使用は、痛みに行動を左右される(コントロールされる)状態を作り出して難治化させる一因ともなりやすく、注意すべきである
  • 運動療法
    • どのようなきもちで行うかが大切である。効果を高めるには、楽しさや期待をかんじながらできるものであるものが望ましい
    • 実際に思考する場合には計画的、段階的であることが重要である
    • 随時の痛みに応じて運動量を変えないことにより、痛みに奪われたコントロールをとりもどすという、心理行動的に重要な役割も果たす