2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

池本竜則、牛田亨宏 痛みの脳内画像診断 整災外 2009;52:497-505

健常人の痛覚認知脳イメージング研究に関するメタ解析 Apkarian 侵害刺激、いわゆる痛刺激をくわえると、脳内では主として視床、島、前帯状回および体性感覚野(S1,S2)、前頭前野等に神経活動が生じることを報告 さらにS1,S2の活動頻度に関してはEEG,MEG研究…

笠井裕一 痛みの種類とその表現 整災外 2009;52:479-482

痛み感覚体験、情動体験 怒哀楽に代表される個人的な感覚であり、元来他人とは共有できない性質 痛みの時間的分類 急性疼痛、慢性疼痛 病態生理学的な分類 侵害受容性疼痛(内臓痛、関連痛、体性痛)、神経因性疼痛、心因性疼痛 竹林康雄、山下敏彦 痛みに関…

痛みの病態生理学第13回

熊谷幸治郎 痛みの病態生理学第13回 薬物療法および神経ブロック療法の病態生理学的考察 理学療法 2008;25(12):1678-1685 こうした慢性の痛みは手術や薬では治せない。チームとしての治療を行うことが必要 局所麻酔薬を用いた神経ブロックを行い、一時的で…

急性痛と慢性痛

小川節郎 急性痛と慢性痛 日医雑誌 2009;138(2):320-321 世界疼痛学会の疼みの定義 組織の実質的な損傷あるいは潜在的な傷害に関連して起こるか、またはそのような傷害を表す言葉をつかって表現される不快な感覚および情動体験 発生機序による分類 侵害受容…

痛みの伝導と神経伝達物質

中塚映政、谷口亘、藤田亜美、熊本栄一 痛みの伝導と神経伝達物質 整災外科 2009;52:449-459 痛みの主に組織の損傷によって生じるが、痛みの発生にはカリウム、ATP、セロトニン、ヒスタミン、ブラジキニン、サブスタンスP、プロスタグランジンなどの発痛物質…

CRPS type II患者への抗うつ薬投与は意義があるか?

仁井内宏、弓削孟文 CRPS type II患者への抗うつ薬投与は意義があるか? EBM ジャーナル 2005;6(4):478-483 CRPS 1994 IASP 外傷などの後に罹患部位より通常は末梢側に局所的に生じ、その侵害事象の程度に不釣り合いに強く、長期に渡って持続し、時に柔道の…

帯状疱疹痛への神経ブロック療法は有効か?

平田和彦、比嘉和夫 帯状疱疹痛への神経ブロック療法は有効か? EBM ジャーナル 2005;6(4):472-476 侵害受容性疼痛 生理的痛み、侵害受容器の興奮により発生する痛み。抜歯後、打撲、切り傷、炎症の痛み 神経因性疼痛 非生理的痛み、侵害受容器の興奮を介さ…

柴田政彦 精神科的アプローチ  EBM ジャーナル 2005;6(4):462-466

慢性疼痛の多くは器質的原因に心理的要因が付加して病態を長期化し複雑化していることがほとんどである。痛みが身体的なものか心理的なものか2者択一的に評価することは事実上不可能である。 心理的アプローチは必ずしも心因性の痛みに対してのみ行う治療法…