- 作者: 岡田尊司
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2011/10/15
- メディア: 新書
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- 両価的葛藤 悩みの本質
- 両価性とは、反対の気持ちを同時に抱えた心的状態
- 人の扱いがうまい人 人間の両価性をどれくらい知り、扱い方を心得ているか
- 動機付け面接法(motivational interviewing) 両価的葛藤に焦点をあて、両価的葛藤を解決することによって意欲やモチベーションを高めようとする対話技法
- 変われない状況というのは多くの場合、「ーーしたいが、できない」というジレンマに囚われている
- 変わろうとしないのは、変わりたい気持ちと変わることに抵抗する気持とが、すくみあって身動きがとれなくなっている状況
- 人が変わるための鍵を握るのは両価的葛藤をいかに脱するかということなのである
- 両価的葛藤をかかえていると、無理やり動かそうとしても逆のことがおきる
- 一方への働きかけは必ずそれを打ち消すような方向への反作用を生むゆえに、一方に加担してはいけない
- 両価的な状態を扱う最初の原則は、中立的であること。両価的な気持ちをそのまま受け止める。肝に銘じておくべきは、判断や決定自体に関与しないということである。中立的だが、同時に共感的な姿勢が、変化を媒介する上で非常に重要である
- 両価的葛藤を扱おうとする場合、こちらがどちらか一方の立場に加担すると、相手は反対の立場に立つようになりやすい
- こうした弊害を避けるためにには中立的な立場を保ち、どちらか一方の選択や結論に与しないことである。逆説的な反応が起きるのを防ぐとともに、本人の主体性によって選択を行わせるという立場を貫くのである。なぜならモチベーションというもは、本人が自ら主体的な選択を行ったときに、最も強力なものとなるからである
- 悪いパターン
- 相手を責めたり、感情的な言葉をつかったり、相手の人格を否定したり、辱めたりすること
- 理屈や権威や力で説得しようとすること
- 悪い情報による先入観
- 最初の課題 両価的葛藤を明らかにしてありのままに受け入れること。両価的葛藤を自覚していないこともある
- 見せかけもジレンマと本当のジレンマ
- 対話をしながら、両価的葛藤の正体を明らかにしていくこと。一見両価的葛藤と思えることが、本当の両価的葛藤ではないことが少なくない
- 「それは、どうしてですか」「それは、どういうことですか」といった質問で掘り下げる
- 「ーーという気持ちと、ーーという気持ちの両方があるんですね?」と尋ねながら、「他にはどんな気持ちがありますか」と尋ねてみるのもいいだろう
- 「ーーというきもちと、ーーという気持ちの間で苦しんでいるんですね」と、両価的な葛藤を整理し、それを共感的に受け止めることが第一歩である