腰痛は「自分」で治せる 2

腰痛は「自分」で治せる
ASIN:9784881425695

  • 私は腰に無理をさせない範囲で体を動かすことで、腰痛に負けない体をつくることができると思っています。
  • 痛みがあっても動けるようになることで、「大丈夫なんだ」と気持ちが前向きになり、それによって生活に良い循環をもたらすことができると考えています。
  • 運動を習慣化して、日々のストレスからも開放されるような生活を送ることで、腰痛は自ずと遠ざかっていきます
  • 現代では腰痛の約85%が原因不明のものと言われています。しかし、原因が分からっても治らなければ意味がないし、原因がわからなくても治ればいいのです。大切なのは最終的に元の生活に戻ることができるようになるということです
  • その不安を運動と考え方で、取り除いていけると考えています
  • 傷めた組織は治っていると考えられる期間が経過したあとでも痛みが続く慢性の場合は、積極的に自分で動かすことで治療していきます
  • 「痛みが消えるまではダメ」という考え方でなく、「痛みがあってもこれだけ動ける」というふうに考え方を変える必要があるでしょう。そのほうが前向きであり、治療をする側も受ける側も励みになります。
  • 慢性痛の場合は傷んだ組織は治っているわけですから、サインとしての(警告としての)役割は終えています。だから、そういった場合は痛みをゼロにすることに固執するのではなく、運動できるようになったり、仕事に復帰できるようになるなど、違う目標にしたほうがいいと思います。
  • 「痛みがゼロになるまで動きません」というよりも、「痛みはゼロではないけれど、できることをやってみよう」というほうがはるかに前向きです。そうやって生活しているほうが、結果的に動ける範囲が広がってきたり、「意外と大丈夫じゃないか」という気持ちになってくることが多いです
  • だから、まずは「痛みが消える」よりは結果的に「治る」ほうを目指しましょう
  • 腰痛というのは不思議な病気で、患っている人が多いにもかかわらず、その原因がはっきりと特定されることはあまりありません。
  • 「どうしても原因が知りたい」「原因がわからないと治らないはずだ」と変にこだわってしまうと、治るものも治らなくなってしまいます。腰痛を治ることから遠ざけているのは、自分自身なのです
  • 慢性腰痛の場合、最低でも2つ以上の原因が絡み合っているので、「これが直接的な原因です」とひとつのものを見つけるのは不可能に近くなります。その原因を一つ一つ直していかないと完治しない、と考えるのは、やめにしたほうがいいでしょう。
  • そうではなくて、動いていてもいい状態であればできることを増やしていき、痛みとうまく付き合いながら生活していくという考え方が重要になります。
  • 痛みが楽になり、また仕事や家事ができるようになっていれば、原因をはっきりさせなくてもそれは大きな問題ではありません。
  • 運動するというのは自ら動き出さないといけないので、その点が他の治療法とは違った効果を生み出すのではないかと思います。能動的に行動を起こすことで「治してもらう」ではなくて「治そう」という気持ちになります。それだけで、人間が本来持っている自己治癒力も上がっていく可能性があります
  • 生活のリズムが崩れること自体が、病気をつくってしまう原因にもなります。
  • 腰痛になりやすい人
    • 運動している人の方が腰痛になりにくく、なっても痛みが軽い
    • たばこを吸っている人のほうが腰痛になりやすい
    • 精神的な要因をもっているかどうか(仕事に対する満足度、職場の人間関係、仕事量の多さ)
  • 腰痛が長引きやすい人の特徴
    • 心理的な因子(うつ状態、仕事上の問題、仕事上の不満など)が腰痛を長引かせたり、治療の進捗に影響を与える
    • 痛みに対する不安感や恐怖感が影響する
  • 腰痛が長引きやすい環境
    • 職場では自覚的ストレスが大きい、残業が長時間である、職務満足度が低い、収入が低い、仕事内容への不満が大きい、職場の人間関係に対する不満が大きい
  • 変にこだわってしまう人は良くなっていきません。思い込みの激しい人、こだわる人、まわりの環境に問題を抱えている人などは治り悪い人の特徴であり、ネガティブな考え方は腰痛を長引かせる最大の要因です。
  • 心理的な不可が腰痛として表現されている。まさに腰痛は心の叫びなのです。
  • 多少痛みがあっても動けるようにしていくことが大事なのですが、それをわかってもらえないと行き詰まってしまいます。ですから、職場や家族に理解者をもつことも重要になってきます。
  • 周囲の理解によっても腰痛はよくなる
  • おわりに
    • わたしが腰痛治療についてお伝えしたいことは、原因がはっきしなくても、痛みがゼロにならなくても、体を動かすことを習慣化して前向きな気持ちで生活することで、腰痛の苦しみを解消することができるということです。
  • 痛みや原因を過剰に気にすることなく、積極的に体を動かしたりして普段を生活や仕事にもどる努力を続けていれば、腰痛はそこまで恐れるものではありません。