あなたの腰痛が治りにくい本当の理由 (?科学的根拠に基づく最前線の治療と予防)
- 作者: 紺野愼一
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/08/22
- メディア: 単行本
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- 腰痛がなかなか治らないとおっしゃる方の共通点
- 腰痛に対するまちがった(古い)考え方を刷り込まれ、強固にもっている
- 科学的な根拠に基づく適切な治療を受けていないことが多い
- 現在、治療をうけている医療者に対する信頼感や治療に対する満足度が低い
- 自分の体に対して完全主義的な捉え方をしがちで、少しでも痛みが残ったり、以前のように戻らなかったりすると、治癒したとは決して認められない
- 一般的に腰に異常がある人の場合は、腰を使えば使うほど痛みがだんだんひどくなってくるため、夕方に痛みが強くなる傾向がある
- これに対して、うつ症状のあるひとは、うつの日内変動に連動して腰痛が現れるため、朝方の腰痛が多くなる
- 腰痛が治らないと訴える多くの方は、痛みに対して歪んだ考えやとらえ方をされていることがある
- 腰痛が治るということは、痛みがゼロになることで、そうならない限り治ったとは認めないという人もいる
- ”痛みの奴隷”
- 痛みを抑えるのに効果的なのは快感
- 椎間板ヘルニア 神経の圧迫だけで痛むのではないというのが正しい理解
- 椎間板ヘルニアが手術適応になる例と無症状例との違い
- 神経根の被圧迫度
- 仕事上のストレス、集中度、満足度、失職(work perception)
- 不安、抑うつ、自制心、結婚生活(psychosocial factor)
- 体の問題に、怒り・ストレス・不安・うつなどの心理的な要因が加わると腰痛が起きやすくなる
- 腰痛というと、どうしても骨や関節に問題があると考えがちですが、逆にそういうケースの方が少ないということを知っておいていただきたいと思います。
- X線画像上でヘルニアがあって症状が全く出ない人と、手術しなければならないほどひどく痛む人の違いは、心理・社会的な因子があるかないかということがいえます。心理・社会的因子のない人は、「下行性抑制系」がうまく機能しているため、ヘルニアがあっても痛いと感じにくくなります。
- 痛みによって傷害されている生活の質を改善することが治療のゴール
- 痛みの程度がそれほどひどくないのに生活の質がかなり傷害されている人
- 他のグループに比べて年齢が少し高く、50歳代から60歳代に多い
- 精神的健康度が低く、ストレス値が高い
- 残業時間が多く、仕事に満足していない
- ストレスが原因となる急性腰痛を繰り返す人は、好きな音楽や好きな食べ物が効果的
- 痛みの奴隷にならないための考え方の身に付ける
- 認知のゆがみの定義
- 前か無かの思考、一般化のしすぎ、心のフィルター、マイナス化思考、結論の飛躍、拡大解釈と過小評価、感情的決めつけ、すべき思考、レッテル貼り、個人化と責任の押し付け
- 腰痛の85%といわれる「非特異的腰痛」に対する、最も科学的根拠の高い治療は「運動療法」です。体を動かすことによって、痛みを抑制する「下行性疼痛抑制系」が活発になるからです。
- 自分が受けている治療や医師に対して信用ができないという人の場合、「自分は痛みに対する考え方がゆがんでいないだろうか」ということを考えてみるのも治療効果を上げるのに役立ちます
- 痛みの背後にあるものにまで付き合うのが良医
- 発達障害が腰痛の原因になっていることもある。発達障害がある場合、強いこだわりをもっていたり完全主義的な傾向を持つ人がいる
- 職場関連因子
- 収入、同僚や上司との関係、労働時間などを含めた職場環境、仕事の内容
- 職場関連身体不可が避けられない人に対するアドバイスは、「上手にさぼりなさい」ということです。
- 「ストレスからは逃げてなんぼ」という考え方もある
- 何かうまくいかない時、それを自分のせいだと考えて、自分を責めないことがポイント