- 痛みが難治化する過程を解釈する代表格として恐怖回避モデル(fear-avoidance model)がある。ヒトは痛みを体験すると、深刻な状況でないかと悲観的解釈をしやすく、そのため痛みを増強させる可能性のある行動は回避するようになる。
- 腰痛は疼痛愁訴の中でもっとも頻度の高い愁訴であるが、腰痛遷延化の予後規定因子である心理社会的要因(yellow flag sign)の中でも恐怖回避思考(fear-avoidance beliefs:FAB)は機能障害および就業状況の予後に強く影響し、もっとも重要視すべきものとされる
- FAB questionnaire(FABQ)は、腰痛患者の痛みに対する恐怖について、さまざまな角度から総合的に評価するためのツールとして開発された腰痛患者に特異的な恐怖回避思考の評価尺度である