- 筋・骨格系由来とされる痛み愁訴(musculoskeletal pain:筋・骨格系疼痛)は、必ずしも器質的要因が明確化できるとはいえず、腰痛を主とする慢性疼痛は生物心理社会モデル(biopsychosocial model)が適応されるようになって久しい。つまり、心理社会的要因は、筋・骨格系の重要な危険因子と認識されるようになった
- 重要な心理的要因の一つにsomatization(身体化)があげられる。身体化とは、心理的ストレス反応としての身体症状の現れをさすが、複数の縦断的研究により筋・骨格系疼痛の将来発生や難治化を予測できることが示唆されている。加えて身体化傾向があると、標準的な治療に抵抗しやすいことも報告されている