- 著者らの行った疫学調査
- PACE survey 2009.jp pain associated cross-sectional epidemiological survey)
- JOB study (Japan epidemiological research of occupation-related back pain study)
- PACE surveyのまとめ
- 現在、欧米では心理・社会的要因が最も重要な腰痛の予後規定因子として認識されています。
- 本邦での前向き調査 JOB study
- 仕事に支障をきたす非特異的腰痛が新規発生することの危険因子
- 有意な要因
- 過去の腰痛の既往
- 介護を含む持ち上げ動作が頻繁である
- 職場での対人ストレスが強いこと
- 無視できない要因
- 仕事が単調なこと、不安感が強い、仕事への適合性が低い、活力がない
- 仕事に支障をきたす非特異的腰痛が慢性化する危険因子
- 有意な要因
- 仕事や生活の満足度が低いことおよび働きがい低いこと
- 無視できない要因
- 勤務体制が不規則なこと、小児期に心的外傷の経験があり今でもストレスになっていること
- 違った切り口での解析での危険インチ
- 介護を含む20kg以上の重量物取扱業務をしている
- 家族に支障をきたす腰痛既往があったこと
- 上司からのサポートが低く仕事の満足度が低いこと
- めまい、頭痛、首や肩のこり、目の疲れ、動悸や息切れ、胃腸の具合が悪いといった身体が症状が強いこと
- 慢性疼痛で最も多いのがなぜか腰痛であり、腰痛単独よりもあちこち痛い人の方が多いことは前述しましたが、腰痛だけをみつめて治療するよりも、全人的に患者を捉えて、認知行動療法的な手法で達成感を積み重ねさせ、楽しい、嬉しい、何かに集中できる、満足するといったポジティブ思考に変換させることが、ドーパミンシステムの不具合を解消させ、結果的に慢性痛もメンタルヘルスも改善できるのではと考えています。
- 腰痛の予防には、人間工学的アプローチと心理・社会的要因への配慮とを車の両輪とした対策た必要