JBJS 2007;89A(2):358-366

Haig AJ, Geisser ME, Tong HC, et al. Electromyographic and magnetic resonance imaging to predict lumbar stenosis, low-back pain, and no back symptoms. J Bone Joint Surg 2007;89A(2):358-366

  • 目的 MRIの計測値または筋電図の計測値が腰部脊柱管狭窄症症例と腰痛症例または無症状症例の鑑別ができるか
  • 対象および方法
    • prospective study
    • 55-85歳,癌や多発神経炎は除外
    • clnical diagnosis 1)無症状31 2) 腰痛症例44 3) 臨床的狭窄症 51の3群
    • 症例 1) 地域の広告で募集 2,3) MRI施行例から選ぶ 2)はstenosisのあるもの 3) stenosisのないもの、電子カルテで膝より遠位の痛みがあるのは除いた
    • MRI所見を知らない診察医(physiatrists)が病歴、理学所見よりstenosisと臨床診断
    • MRIが臨床情報を知らされていない神経放射線医が診断
    • 電気診断
      • NCVでbilateral H-waves, peroneal F waves, 患側のsural sensory and peroneal motor study
      • 痛みのある下肢の筋電図5カ所、筋肉のfibrillations
      • paraspinal mapping protocol
  • 結果
    • 臨床所見はclinical stenosisとasymptomaticに差があった
    • clinical stenosisとback painはMRIでは鑑別不可 電気診断では鑑別可
    • needle examination of the limb again made the greatest contribution to the prediction to the prediction of group membership.
  • discussion
    • spinal stenosisという用語は、形態と臨床症候群の両方に使われている
    • 電気生理検査は1)臨床的な狭窄症の鑑別に役立つwith exellent specifity, moderate sensitivity 2) 診察では見つけられない神経筋疾患の診断に役立つ
    • 神経放射線科医は、解剖形態を表現するためにstenosisという用語を使い続けるだろう。治療行う医師はstenosisという用語は症状の存在や重症度を示す訳でないと認識すべき

コメント

  • 画像診断が臨床症状と一致しないことは、腰部脊柱管狭窄症の臨床でよく経験する
  • この論文でLCSの臨床診断は、病歴臨床所見によってなされている。臨床所見の主な所見が下肢痛であり、それがMPSで起こっているのであれば、下肢の筋電図等が一番診断の鑑別に役立つのは自明ではないか。