井沢優美、川上順子 痛みと帯状回 Clinical Neuroscience 2005;23(11):1253-1255
- 痛みの伝導路
- lateral pain pathway 感覚情報の部分に関与する経路で一次体性感覚野に投射し、主として痛みの部位、程度などを伝達する
- medial pain pathway 複数の伝導路からなり、最終的に帯状回に痛み情報を伝える。痛みの高次機能といえる痛み記憶や痛みにともなう不快感、恐れなどの情動に関与
- spinohypothalamic pain pathway 痛みにともなう自律神経活動
- cingulotomy
- 1989-1991 PETで、皮膚の熱刺激が人の帯状回において脳血流の増加を誘発
- 1991 Talbotr PET-MRI ヒト 末梢皮膚への熱刺激により脳血流量が増加する皮質部位に、一次、二次体性感覚野と共に、帯状回が含まれることを解像度のよい画像で報告し、帯状回の痛み反応の研究に新しい光があたる
- 帯状回で記録される痛み刺激の特徴
- 帯状回は痛みに関する高次機能といえる記憶や情動といった側面を担っており、単純に痛み感覚を伝えているのではないことが示唆される
- 帯状回が痛みの刺激強度だけでなく、自覚的な痛みの強さにも関係することが明らかになってきた