慢性疼痛はどこまで解明されたか

作家の高村薫が医療について地方新聞に寄稿している。ここで引用されているが、秀逸。非医療者の分析であることに価値がある。

  • いま起きているのは、医師の絶対数の不足である。
  • 私たちの誰もが等しくその高度医療を求めるようになったことが、この医療費の増大を招いているという現実がある。
  • 結局、私たちが国民皆保険制度の維持と、最先端の高度医療の両方を求めるのなら、国は診療報酬を上げ、先進諸国並みに国庫負担を大幅に増やさざるを得ないという結論にはなる。
  • 急患の搬送先がないような現状と、世界最先端の医療の普及のアンバランスを異常だと思わない政冶家たちが、いま、国会で道路建設推進の放談にかまけている。

菅原努監修 慢性疼痛はどこまで解明されたか 昭和堂 2005 ISBN:4812205085