菅原努監修 慢性疼痛はどこまで解明されたか 昭和堂 2005 ISBN:4812205085
p73 仙波恵美子 痛みのメカニズムの解明
- 慢性痛 組織の傷や炎症が治癒したにもかかわらず持続する痛みや、あるいは容易に治癒することが望めない神経の損傷による痛みなど、もはや生体警告系としての意義を失った無用な痛みである
- これまでの痛みの基礎研究は、末梢神経、一次知覚伝達系、脊髄後角に集中しすぎていたきらいがあるが、視床、大脳皮質、辺縁系など上位脳の関与についての研究は、最近急速に発展している。
- 痛みの基礎研究
- 痛みの三つの側面
- 感覚ー識別的評価 痛みの部位、強度、持続などの分析
- 感情ー情動的側面 痛みによっとおこる不快な感情
- 認知ー評価的側面 経験した痛みの記憶に関連し、注意を集中しているか、予知しているかで痛いの感じ方が影響をうける
- PET,fMRIで痛みにより脳のどこが興奮するかということが、ヒトの脳で検討されるようになった
- 脳imagingで、刺激の強さと反応の強さがパラレルに動くのところは,S1,S2,IC,ACC,補足運動野