ペインクリニック3

村川和重、森山萬秀、佐々木健、植木隆介 神経因性疼痛に対する神経ブロック ペインクリニック 2007;28:S91-100

  • 神経因性疼痛においては、損傷神経からの痛み感覚に関連する末梢神経の活動性に侵害受容器の機能は必ずしも関係しない。
  • 神経因性疼痛に関わる当該神経および病変部位の検索において、診断的神経ブロックから得られる情報には有用なものが少なくない。しかし、痛みの消失や残存のみから病変部位を推測すると、その神経生理によっては誤った推論に陥る危険性があるので注意を要する。
  • RSDのある種の症例では、交感神経からの自発発射の増加が機械受容器の感受性を高め、これらの信号は脊髄後角において感作された広作動域ニューロンによる異常な中枢への投射となって、アロディニアは発現させる