北川泰久 痛みの診断の進め方 臨牀と研究 2012;89(2):147-151
- 患者が痛みを訴えるのは大脳皮質での痛みをこらえる閾値が限界を超えるためにおこるのであって、痛みの侵害刺激が痛みの閾値の限界を超えたためにおこるのではない。
- 痛みの原因は身体的な障害によっておこるのみでなく、心理的側面から苦痛を知ってもらおうとする精神的側面や自分の周囲との人間関係を考慮した社会的側面などが複雑に絡まっている
- 痛みの分類
- 侵害受容性疼痛
- 神経障害性疼痛 神経系が傷害して生じる痛みで、獲得した神経システムの誤動作によるエラーメッセージといえる
- 心因性疼痛
- 痛みの脳内機構
- 急性の痛みが生じると、視床、一次体性感覚野、二次体性感覚野、前帯状回、島皮質、前頭前野の領域で活性化がみられる