- 痛みは過去の体験や思い込みによってその主観量が大きく変わる
- 痛みの予期、実際の痛み体験、さらに思い込みによる鎮痛効果に関する脳活動を観察
- サルの前帯状回 不快感などの情動的要素に関わる
- 痛みの体験そのものに応じて活動を示した脳領域 第一次、第二次体性感覚野、前頭前野、島、前帯状回、補足運動野、小脳
- 遺体の予期に応じて活動を示した領域 第二次体性感覚野、前頭前野、島、前帯状回、補足運動野、小脳 (一次体性野には活動なし)
- 予期することは実際の体験を構築することと同じ神経ネットワークに依存する 19世紀心理学者 Willium Jamesの仮説
- 痛みを予期することは実際に痛みを体験することと共通の神経基盤を持つ。これから体験する痛みが小さいと思い込むことは、痛みに関する脳領域の活動を相対的に小さくする。それに伴い、物理的に同一の刺激に対する脳活動も小さくなり、体験する痛みも小さくなる。
- 痛みは侵害刺激に単純に応じる感覚ではない。痛みは記憶、条件付けなど多くの要因が関与する高次脳機能として理解することが必要である