痛みと臨床4

早川 洋 痛みに対する心理療法 家族療法 痛みと臨床 2005;5(2):205-210

  • システムズアプローチでは、因果関係を一方向的直線的にではなく、双方向的、円環的に考える
  • 取り扱う問題は過去や未来の出来事でなく、現在の相互作用である
  • システムズアプローチ 個人の症状を、その個人が含む環境システムの機能不全の結果であり原因であると考え、システムの機能不全を変化させることによって問題を解決していこうという試み
  • 痛みという症状は、周囲の身近な人にとっては放置することが極めて困難な症状であるため、患者の側からは家族による介護という形で報酬が得られ、その結果患者は孤立感から開放される。したがって、そこに痛みという非言語コミュニケーションが成り立ち、時間の経過とともに慢性的に持続する
  • 家族療法では家族への受容共感が何よりも優先される。
  • 治療者は家族の特定の人と連合せずに、中立を保つ
  • 強迫的性格傾向 家事や仕事を完璧におこなおうとする
  • 他の病気の発病後はすべての活動が制限された。病気そのものの苦痛に加えて多くの社会的役割の喪失のためにうつ状態をきたしたため、そのことが疼痛の持続用いいになっていると考えられた。
  • 疼痛が無意識的に家族との唯一の交流手段になる場合がある