座談会 肩こり

座談会 肩こり Practice of pain management  2012;3(2):76-86

  • 肩こりの有訴率(3年ごとの厚労省調査) 女性一位、男性二位
  • 矢吹 精神的なストレスは肩こりを増強させますので心理的な因子も評価しておく必要があると思います。
  • 矢吹 私は肩こりとは筋の症状だと思います。関連する具体的な筋として、僧帽筋、肩甲挙筋、頭板状筋
  • 柴田 人間の心は物質の動きによって起こっている
  • 矢吹 看護婦420人のアンケート調査
    • 肩こりがある群には、自覚的に自分の仕事を重労働だと感じている人が多かった
    • 特に仕事をストレスと感じていると、肩こりと表現しているのではないでしょうか
  • 矢吹 高齢者では、家庭の問題と肩こりが関係していると感じている人が多く、局所注射が効くと感じている人が多いという傾向がありました
  • 矢吹 
    • 高齢者の場合は筋が硬い箇所にトリガーポイント注射を行うことが多いです。
    • 私自身はウォーキングなどの全身運動を勧めています
    • 器械でマッサージを受けた群よりも、運動療法の群の方が明らかに血流が改善していました。私は器械のマッサージよりも患者さん自身に運動してもらうように推奨しています。
    • むしろ、運動自体に直接効果があるというよりは、自分自身で治そうという意欲のある人がよくなっているという可能性もあると思います
  • 柴田 仕事や家庭にストレスを持っている人ほど肩こりを感じやすいという現象の裏返しかもしれませんね
  • 柴田 一般に原因が脊髄や脳などの中枢神経にある場合、薬剤にしろ、マッサージや神経ブロックにしろ抹消に作用する治療方法は効かないはずだと考えられてきたかと思いますが、末梢からのインプットに変化が生じれば中枢神経における可塑的な変化を誘導する可能性も考えられますので、非侵襲的なものであれば、試してみる価値があるのではないでしょうか