住谷昌彦、竹下克志、原慶宏、山田芳嗣 痛みの量的評価と質的評価 脊椎脊髄 2011;24(5):354-360

  • 痛みの量的評価尺度
    • 口頭式評価尺度 verbal rating scale
    • 視覚的評価尺度 visual analogue scale
    • 数値化評価尺度 numerical rating scale
    • pain face scale
  • 痛みの質的評価
    • マギル疼痛評価票 McGill Pain Questionnaire
      • 78個の痛みの性質を表す単語が列挙。疼痛は不快な感覚的かつ情動的身体経験であるため、感覚面のみならず情動面についても質的に評価できるMPQはその臨床的有用性が非常に高い
  • 痛みの性質を利用した神経障害性疼痛のスクリーニング
    • ドイツのグループが開発したpian-DETECT
  • 痛みの性質に応じた神経障害性疼痛の重症度評価と治療効果判定
    • 痛みの性質に応じて特異的に有効な治療法の発見や、神経障害性疼痛の病態解明につながる可能性があると考えられる
  • 痛みは身体の障害に関連した不快な感覚的経験であると同時に情動的な経験である。患者の訴える疼痛は情動的因子によって大きく影響を受ける。このような情動的因子の存在を無視しては、疼痛に対する治療は成功しない
  • 痛みの性質の具体性が低い際には、痛みの訴えに身体的な障害の要素(身体感覚的因子)が少なく、情動面の要素が大ききことを示唆し、それに応じて治療戦略を変更することが必要であると考えている。