松平浩、山田浩司、野間香、有坂真由美 腰痛の定義と分類 からだの科学 2010;266:6-9
- 腰痛の診断名 医師の主観に依存しているのが現状。たとえば、腰痛の犯人は椎間板だと信じるほうが、専門医にとって治療をしやすいのですが、椎間板を固定する手術をしたり、人工椎間板に置換したりしても、患者さんが治療効果に満足するとはかぎらないのです。
- 非特異的腰痛では画像診断が役にたたない
- 画像上の異常所見は必ずしも痛みを説明できない
- 今や、「変形性腰椎症」「腰椎椎間板症」などといった画像診断を重視した病名は、臨床的な診断名としては意味をなさなくなりつつあります。
- 勤労者の腰痛があらたに発生すること、および慢性化することの危険因子
- JOB study
- あらたに発生したことの危険因子 腰痛歴、看護・介護を含む持ち上げ動作が頻繁であるという理解しやすい項目に加え、職場での対人関係のストレスが強いことでした。
- 仕事に支障をきたす腰痛が慢性化しやすい強い危険因子としては、仕事の満足度・働きがいが低いことが抽出された。
- つまり、支障度の強い腰痛の対策としては、従来からいわれている姿勢や持ち上げ動作の工夫や日頃の体操のみならず、心理・社会的側面への配慮も重要であることが示唆されました。
大鳥精司 椎間板性腰痛 からだの科学 2010;266:10-16
- 椎間板変性=腰痛の図式はまったくあてはまりません。