- 国際疼痛学会の痛みの定義 組織の実質的なあるいは潜在的障害に基づいて起こる不快な感覚性情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある
- この定義によりキズがないのに痛い、つまり警告信号としての意味のない痛みが明文化され、これまで定義づけがなされてこなかった慢性痛の存在がクローズアップされるに至った。
- 慢性痛は中枢神経の可塑的変化によっておこることが明らかにされてきた
- 痛みの認知
- ヘルニアは本当に痛いのか
- 最近の痛み治療の考え方
- 慢性痛症の場合、疼痛部位に薬剤を塗布しても貼付しても、消炎鎮痛剤を服用しても全く意味がない
- 患者が受け身となる治療が先行していた。これは急性痛に対する対処のひとつであって、心理社会的問題を含む慢性痛に対してはほとんど効果がない。受け身的な治療は理学療法士に対する患者の依存を有無出す結果になっていた
- 個々の人の目的に合わせた目標を設定し、患者がリハビリテーションに積極的に参加するとともに、心理的なケアを受けながら、行動や生活を変革する
- 慢性痛に対する理学療法のヒント
- 認知行動療法を展開するには、理学療法士と臨床心理の連携によって進めるシステムを構築する必要がある
- 認知行動療法のみならず、並行して骨格筋をフル活用した運動をできる範囲でできる部位からはじめ、身体機能のみならず、身体構造の改造にものりだす
- 構造も変革し、慢性痛に打ち勝てる心身を再構成するこtが必要である、慢性痛を訴える部位にもはや傷はないのだから、動かすことはきけんでない
- しかし、痛みが長引いたことで、不活動になっていた部位には筋のコンディション不良が生じている。
- 筋のボリュームアップやパフォーマンス強化を目標に、すこしづつ動かす部位、範囲、強度を広げていけばよい。そして、警告信号して、意味のある正常な痛みの認知と健全な肉体を取り戻してもらうことが重要である