- 脳機能イメージング研究の原理
- 痛みにより活性化する脳部位 pain matrix
- 痛みの三要素
- 感覚弁別要素 痛みの位置、強さ、性質
- 情動動機要素 痛みの不快感、いやさ
- 認知評価要素 痛みの評価
- 侵害受容系
- 痛み関連脳部位
- 下行性抑制系
- 痛み関連脳活動の階層構造
- 痛みには、下位の末梢神経から上位の脳まで到達するbottom-up感覚情報と、それに反応して上位の脳に発生するtop-down脳活動との両者が関与する
- bottom-upの要素の割合が大きいのは外側侵害受容系で、top-downの要素が大きいのは内側侵害受容系
- 実験的allodynia modelではtop-down脳活動を担う内側侵害受容系の活動が以上に亢進
- 慢性腰痛患者では同じ内側侵害受容系が、健常者に比べて、また罹患期間が長いほど萎縮する傾向がある。
- 期待情動注意と痛み
- 痛みが来るという期待だけで、痛みを認知する脳部位が活動する
- 痛みから注意をそらすことにより、PAGを起始点とする下行性抑制系が賦活され、脊髄から視床への侵害伝達系が抑制される可能性
倉田二郎 疼痛研究と慢性疼痛治療におけるfMRIの役割 ペインクリニック 2005;26(1):15-23
- functional brain imagig - PET/SPECT/fMRI
- 神経活動増加に伴い局所脳血流が増加した部位では、いわばluxury perfusionにより血液酸素飽和度が増加し、MRI信号が増強する。この現象はblood oxygenation level-dependent (BOLD) 効果と呼ばれることになった
- fMRIの利点 放射性トレーサ不要、高い時間分解能、高い空間分解能 1.5-3mmのvoxel size
- fMRIの欠点 BOLD信号はあくまでも脳血流変化の間接的相対的指標で、PETのような絶対的脳血流脳代謝の指標をえられない
- 空気と脂肪が接する構造物の近傍では画像の歪みあり
- pain matrix
- 疼痛に置けるtop-down脳活動の役割
- 慢性疼痛における脳活動の特徴