笠井裕一、内田淳正 慢性腰痛に対する薬物療法 MB Orthop 2007;20(2):39-44

  • 慢性腰痛は治療に難渋する疾患の一つ、NSAIDは有効でない
  • 抗不安薬 投与1週間でなんらかの効果が得られることが多い
  • 抗うつ薬
    • 鎮痛効果
      • 内因性鎮痛系である下行性抑制系の増強
      • うつ状態の改善による二次的な疼痛軽減効果
    • 注意
      • 抗うつ薬であるが鎮痛に使用と説明
      • 抗コリン作用による副作用(口渇、尿閉、便秘、消化器症状), α受容体遮断作用による副作用(起立性低血圧、ふらつき)、抗ヒスタミン作用による副作用(眠気)などあり
      • 効果がでるまで4週間程度かかる
      • 非常にまれであるがセロトニン症候群や悪性症候群の出現あり
    • 第3世代 SSRI パキシル
    • 第4世代 SNRI トレドミン
  • 薬剤の選択および薬物療法の注意点
    • 患者を安心させる
    • 患者と一緒に治療効果の高い薬剤を粘り強く探す
    • 薬剤に関する理解が得られない患者に対して投薬しない
    • 長期間投与しない
    • 多剤投与しない
    • 患者の性格や心理面を考慮