p103 伊藤誠二 神経損傷の生化学的分析
- 痛みは、告知がなければ、痛みを感じる本人以外はその存在を知り得ないもので、その本人が虚偽の告知をしようととする意志のない時、言語またはこれに代わる他人の判断できる方法をもって、他人に疼痛のあることを告げた時、その本人の持っている意識内容を疼痛とすると定義される
- 神経因性疼痛は、痛み本来の意義有用性は喪失しており、慢性痛はこのような病的な痛みを指す
- 痛みが長引くと、往々にして自律神経系の活性化や情動反応に変化が認められ、感覚認識成分と情動成分が混在した状態となる
- 唐辛子に反応する受容体TRAV1が生体に備わっている熱に対する侵害受容器であることが分かった
- われわれは神経型NOSにより産生されるNOが神経因性疼痛のマーカーになるのでないかと期待している