仁井内浩、弓削孟文 Complex regional pain syndrome (CRPS) ペインクリニック 2007;28:S16-25
- IASPは、慢性疼痛症候群における交感神経の関与の程度やジストロフィー変化が症例ごとに異なる現実をふまえ、交感神経、およびジストロフィーといった言葉を疾患名から取り除く決断をした。
- 外傷等の後に、罹患部位より通常は末梢側に局所的に生じ、その障害事象の程度に不釣り合いに強く、長期にわたり持続し、時に重度の運動障害を伴う疼痛症候群に対し、complex regional pain syndrome (CRPS)の呼称を新たにもうけた。
- いまだに保険病名は反射性交感性ジストロフィーまたはカウサルギー
- 1994 IASPの診断基準は感度が高いが、特異性が極めて低い。2005米国で新しい診断基準
- 2006 抗てんかん薬ガバペンチン(ガバペン)
森脇克之 痛みと交感神経遮断法 ペインクリニック 2007;28:S29-38
- CIPA congenital insensitivity to pain with anhidrosis 先天性無痛無汗症
- AR,神経成長因子(NGF)チロシンキナーゼ受容体receptor tyrosine kinase for NGF;TRKA)の遺伝子異常が原因
- 一つの遺伝子異常によって、痛覚の異常と交感神経の異常が生じるということは、発生学的侵害受容と交感神経系が、非常に密接な関係にあることを物語っている
- 交感神経が、障害を受けた神経にその枝を伸ばす現象は、発芽sproutingとよばれ、交感神経依存性の自発性疼痛の発生機序の一つと考えられている。
- 1943 Livingstonの仮説
- 交感神経過緊張ー血管収縮による悪循環説
- 1986 Roberts 交感神経依存性疼痛
- 上二つは否定
- RSDの痛みには交感神経依存性でない痛みがあること、RSD患者が必ずしもジストロフィーをきたすとは限らないことから、IASPは1994年にRSDの用語の使用をやめ、CRPSという用語に変更した。
柴田政彦、井上隆弥、真下節 診断に役立つテスト ペインクリニック 2007;28:S59-65
- いろいろな心理テスト
- MMPI,CMI 患者と採点者の負担が大きい、IBQ 質問項目が日本人には不適当 MPI,Y-G ペインクリニックにおいては臨床的有用性が低い
- つかっているテスト
- HAD hospital anxiety and depression scale
- PDAS pain disability assessment scale
- 近年活動レベルの指標でSF-36が注目されている