2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

複合性局所性疼痛症候群 CRPS

植松弘進、柴田政彦 複合性局所性疼痛症候群 CRPS 臨床と研究 2011;89(2);189-194 最近では CRPS患者で見られる異常感覚、運動異常を心理的異常ととらえずに、脳機能障害ととらえる報告が増加して来ている。CRPS患者においては脳卒中後にみられる空間無視(ne…

頭痛

小田原幸、佐谷健一郎、坪井康次 頭痛 臨牀と研究 2012;89(2):156-161 心身医学的治療の2つの側面 発症及び症状の持続に心理社会的因子が関与している可能性が考えられるため、この部分への介入を行うことにより、症状の発症・持続因子を除去し、症状を顕現…

痛みの診断の進め方

北川泰久 痛みの診断の進め方 臨牀と研究 2012;89(2):147-151 患者が痛みを訴えるのは大脳皮質での痛みをこらえる閾値が限界を超えるためにおこるのであって、痛みの侵害刺激が痛みの閾値の限界を超えたためにおこるのではない。 痛みの原因は身体的な障害に…

痛みの概念と増加する痛みの現状

細川豊史 痛みの概念と増加する痛みの現状 臨牀と研究 2012;89(2):143-146 現在では痛みは我慢するべきものではなく、痛みを放置することは寿命さえも縮めることになるとの正しい解釈が一般的になっている 痛みの定義 1981 IASP 実際に何らかの組織障害が起…

松平浩 卒後研修講座 知っておきたい腰痛診療上の知識 整形外科 2011;62(10):1119-1127

椎間板変性、ヘルニア、狭窄、骨棘、すべりといった以上と説明しがちな画像所見は、腰痛症状の有無にかかわらず一般集団にみられ、すくなくともこれらが重要視すべき腰痛との関連要因とはいえず、特異的腰痛が否定されれば、画像検査を慣例的に行なっても、…

松平浩 心理社会的要因の関与が強い慢性腰痛の病態とアプローチ法 脊椎脊髄 2012;25(4):252-258

痛み刺激が加わった時にも、腹側被蓋野に活動電位の群発射がおこり、十分量のdopaminが側坐核などに向けて放射される。側坐核ニューロンが興奮すると脳内μ-opioid受容体も活性化し、下行性痛覚抑制系を介して脊髄後角レベルで侵害情報が抑制される。誰の脳に…

厄介な痛みを主訴とする患者への対応

松山幸弘 厄介な痛みを主訴とする患者への対応 整形外科 2012;63(10):1032 難治性疼痛を治療することは容易ではなく、根気がいる。私達治療する側の心構えとして大事な点を3点あげる 局所所見や画像所見が陰性でも、患者の痛みを否定する発言は避けるべきで…

「超」入門 失敗の本質

「超」入門 失敗の本質「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ作者: 鈴木博毅出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2012/04/06メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 181回この商品を含むブログ (43件) を見る 想定外の変化…

神経障害性疼痛、脳内メカニズム

竹下克志、原慶宏、住谷昌彦 神経障害性疼痛 整形外科 2012;63(8):717-721 神経障害性疼痛には混乱・誤解があり、その一因として痛みにかかわるさまざまな研究者・各科臨床医によってその概念が異なることがある 脊椎外科医にとっては、神経圧迫のない状態で…

西原真理 心理的背景 整形外科 2012;63(8):731-735

疼痛性障害とは、「痛みが強く、それがさまざまな機能障害を起こしており、心理学的背景が症状に影響していると思われるもの」ということになる 運動器慢性疼痛を考える場合に、変形性膝関節症、椎間板ヘルニアなどの治療を行うと同時に、痛みを増強する心理…

 水野泰行 痛みと心理 治癒から変化へのパラダイムシフト Practice of Pain Management 2012;3(2):138-139

痛みを訴える患者さんの治療では、まず「信頼関係の構築」が不可欠であり、患者さんが自分で治療をしていくのをサポートする姿勢が大切である。そこで重視して欲しいのが、「変化」という視点である。医師が患者さんを変えていくのではなく、患者さん自身が…

福島県立医科大学 リエゾンカンファレンス

紺野慎一 福島県立医科大学 リエゾンカンファレンス Practice of Pain Management 2012;3(2):114-129 リエゾン治療のポイント まず大切なのは、整形外科医が患者さんの痛みをすべて受け入れ、「大変ですね」と共感を示すことです。 慢性疼痛において、患者さ…