2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

水村和枝 痛みの基礎研究に携わって 日本運動器疼痛学会誌 2012;4(1):3-5

遅発性筋痛 ミステリアスに運動から痛覚過敏まで一日程度の潜時がある。このミステリーをなんとか解けないかと思った 遅発性筋痛 COX-1阻害剤は無効。 COX-2阻害剤は運動前に投与すれば遅発性筋痛発生そのものを抑制した。しかし、痛くなってから投与したの…

柴田政彦 痛みに関する適切な知識や情報の普及 日本運動器疼痛学会誌 2012;4(1):1-2

痛みは主観であるために客観化、即ち痛みそのものを正確に測ることができないのは自明である では科学として、あるいは医療、なし社会がこの測れない「痛み」をどのように扱ったらよいかが問題となる。そこでまず重要なのが「適切な知識や情報の普及」だと考…

水村和枝 筋・筋膜性の痛み Practice of pain management  2012;3(2):104-109

筋が伸張を受けながら収縮する伸張性収縮が、遅発性筋痛を生じることが知られている 遅発性筋痛の発生機構 乳酸説、筋スパスム説、結合織損傷説、筋損傷説、炎症説、酵素流出説などの仮説が唱えられている 痛みのある時期に乳酸値は高くなく、これは遅発性の…

座談会 肩こり

座談会 肩こり Practice of pain management 2012;3(2):76-86 肩こりの有訴率(3年ごとの厚労省調査) 女性一位、男性二位 矢吹 精神的なストレスは肩こりを増強させますので心理的な因子も評価しておく必要があると思います。 矢吹 私は肩こりとは筋の症状…

労災病院データベースを用いた腰椎椎間板ヘルニア手術例の実態調査

山田浩司、松平浩、有坂真由美、野間香、三好光太、小西裕昭 労災病院データベースを用いた腰椎椎間板ヘルニア手術例の実態調査 J Spine Res 2011;2:1082-1087 2006/4-2009/3 3年間に腰椎椎間板ヘルニアの手術症例を労災病院データベースを用いで後ろ向き研…

慢性非特異的腰痛における運動器リハビリテーションの役割

星野雄一 慢性非特異的腰痛における運動器リハビリテーションの役割 Monthly book orthopedics 2012;25(7):93-97 原因をスッキリとは説明しにくい非特異的腰痛は、言葉を尽くして説明する必要がある。 腰痛の85%は原因のはっきりしない非特異的腰痛であるこ…

急性腰痛の保存療法

金岡恒治 急性腰痛の保存療法 Monthly book orthopedics 2012;25(7):35-38 骨折、腫瘍、感染などいわゆるred flagと呼ばれるような病的要因以外の腰痛性疾患の疼痛源としては、(1)変性し神経組織の侵入した椎間板線維輪、(2)滑膜関節であり侵害受容器の豊富…

松平浩、藤井朋子 新たな視点に立った腰痛の原因、危険因子、分類 Monthly book orthopedics 2012;25(7):7-13

腰痛の原因、慢性・難治化する危険因子とも、脊椎への負荷にかかわる問題が主因の場合、すなわち脊椎dysfunctionと、心的ストレスが主因となる場合、すなわち脳dysfunctionに分けて考えると理解しやすい。脊椎と脳のdysfunctionは共存しうるが、臨床医は種々…

松平浩、磯村達也、犬塚恭子、石塚朗子、有坂真由美、藤井朋子 心理社会的要因は、仕事に支障をきたす慢性腰痛への移行につよく影響しているか 厚生の指標 2012;59(1):1-6

我が国での産業衛生的アプローチは、画像所見を参考にしつつ人間工学的問題を主に対策を講じているのが現状であり、心理社会的要因にも十分に配慮したうえで危険因子を探る目的の前向き研究はほとんどおこなわれてこなかった そこで我が国における勤労者の「…

知ることの重み、感じることの痛み

佐藤恵美子 知ることの重み、感じることの痛み 精神科看護 2011;38(12):010-014 私達の職業は対人専門職従事者といわれる”人相手の職業”である。ある意味、その人を丸ごと受け止めるという姿勢が必要なのではないかと思うのである 歴史というものは形を変え…

神経障害性疼痛診療ガイドブック

神経障害性疼痛診療ガイドブック作者: 小川節郎出版社/メーカー: 南山堂発売日: 2010/04/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログを見る 神経障害性疼痛 IASP 1990 pain initiated or caused by a primary lesion or dysfunction in …

小児に特有な痛み

稲毛康司 小児に特有な痛み 麻酔科学レクチャー 2010;2(4):792-800 疼痛は、環境や発達過程、社会文化や生活体験など各要因により相互に関係付けられる感覚的、感情的、認知的、かつ行動の構成要素に影響をうけます。疼痛が、我慢出来ないほどに達した時、疼…

CRPSの診断と病態、治療

柴田政彦、住谷昌彦、真下節 CRPSの診断と病態、治療 麻酔科学レクチャー 2010;2(4):757-762 外傷後に痛みの遷延する場合、末梢神経の損傷の有無を判定することが困難な場合は少なくない 関節拘縮とは器質的な変化によって可動域が制限されることをいい、麻…